日本初開催!「第1回はじめての生理カップ講座」を開催しました

11月の3連休最終日となる11月25日(日)17:30-19:00、夜景が見える!勝どきザ・タワー40階パーティールームにて、「第1回生理カップ講座」を開催しました。

ナプキンでもタンポンでもないカリフォルニア生まれの新しい生理用品「生理カップ」。最近では日本でも徐々に話題になってきましたが、現在はオンラインでしか販売をしていないため、お店で手に取って触れることができません。そこで、「実際に見てみたい!」「触ってみたい!」「使っている人の話を聞きたい!」という声にお応えして、日本初の「第1回はじめての生理カップ講座」を開催しました。

講座では、カップのケア方法や正しい使い方のほか、外出先での交換方法のワンポイントアドバイスなどを紹介。生理カップ「エヴァカップ」「スーパージェニー」、そして最新型のサニタリーショーツを実際に見て触れていただきました。講座の最後には30分ほど、参加者同士で生理について自由に話をしていただきました。

 

講座の内容

<生理カップとは>

・まずは手に取り、見て触ってみよう

・製品紹介

・サイズの選び方の紹介

・煮沸消毒の方法(ケア方法)

 

<生理カップの使い方>

・折り方について(体験)

・挿入&取り出しの方法について

・外出先での対処法

・シチュエーション別のカップ活用法の紹介

 

<超吸収型サニタリーショーツの紹介>

・吸収型サニタリーショーツとは

・経血量による使い方の紹介

・耐水実験:「エヴァウェアは本当に漏れないのか?!」

 

<意見交換会>

・参加者同士で「生理について話そう」

 

参加者同士で「生理について話そう」

記念すべき第1回目の講座には、主婦の方を始め、研究職員、警備員、保育士、現役消防士、消防学校教官など、職種も年齢も異なるバラエティに富んだ方々にご参加いただき、驚いたことに、参加者のなかには男性も2名参加されました。

講座の最後に30分ほど、参加者同士で生理について自由に話をしていただきました。最初は少し戸惑っている方もいらっしゃいましたが、いざ話し始めると業種ごとにある特有の生理の悩みや、男性にも知ってほしい生理のことなど、参加者はこれまで親しい同性とすらまともに話したことのない生理についての話題に、熱い議論が繰り広げられました。特に今回は専門職の方がほとんどだったため、この時間にしか聞けない貴重な意見を伺うことができました。その一部をご紹介します。

 

① 災害現場と生理について

現役消防士(男性)から、災害現場における生理用品の重要性と生理についての理解の必要性を、被災者と現場で働く女性隊員の2つの視点から紹介してもらいました。

「地震や豪雨の現場では、必ず被災者向けの生理用品が足りなくなります。それにも関わらず、行政の対応が全く進歩していないことに疑問を抱いています。また、救助隊員は現場によっては泥だらけ、ずぶ濡れにもなりますが、基本的に自由にトイレもお風呂も入れない状況なので、特に生理中の女性隊員については想像するだけで本当に大変だろうと思います。救助に当たる隊員以外にも、被害の様子を伝える現場の女性記者の方々も生理に苦労しています。現場の決定的瞬間をおさえることが最優先のため、自由にトイレにはまず行けないですよね。そういう姿をみるととても複雑な気持ちになります。このような災害現場には、生理カップのような生理用品は大いに役立つのではないかと思いました。」

 

② 子育てと生理について

二人のお嬢さんのお母さんであり、生理カップユーザーの方から、生理用品を買い足す苦労やゴミの問題などについて、さらに生理カップを使い始めてから良かったことについて紹介してもらいました。

「私を含めて家に女性が3人いると、毎日誰かしらが生理になっています。(笑)生理用品の在庫は欠かせないのですが、毎回生理用品を大量に買うのが恥ずかしいですし、トイレに収納しきれません。3人分のゴミを処理するのも大変ですよ。また、子どもたちはいま思春期なので、生理周期や量などが不安定ですよね。突然の出血で洋服や布団に粗相してしまうことも多く、洗濯も一苦労です。その点、生理カップはゴミが出ないうえ、在庫も必要ないのがいいですね。まずは私がカップに移行しただけでも、これまでの負担がかなり減りました!」

 

③ 男性が多い職場と生理

男性が多い消防学校に在籍する女性たちの苦悩を、女性教官の視点から紹介してもらいました。

「消防学校は実技が多く、生理の症状がひどいと訓練が続行できません。訓練の途中に貧血で倒れてしまう人も少なくないですよ。所内には生理休暇制度がありますが、症状がひどくて毎月休暇を取得する人がいると、周囲が冷たい目で見ることもありますし、なかには嘘をついて生理休暇を取得する人もいるので、生理休暇を取りづらいという雰囲気があります。緊急出動の訓練では、わざと入浴中に出動命令が出されることもあり、その日が生理にかぶると本当に困るんです。生理のときはいつ出動になっても大丈夫なように、パンツにナプキンを貼り付けてから脱衣所を出るようにしているので、そういう面でもこの生理カップが役に立ちそうですね。」

 

④ 保育士と生理

いつも子どもから目を離せない保育士の視点から、女性が多い職場ならではの生理の苦悩を紹介してもらいました。

「仕事中は子どもから目が離せないので、自由にトイレにいけないのが普通です。トイレにいつ行けるかわからないため、必ずポケットには何枚かナプキンを忍ばせていますが、そうするとポケットの部分が蒸れてすごく不快です。保育所内では生理の問題以外にも、職員の妊娠出産が勤務に大きく影響を与えるので、妊娠してもおめでとうムードがあまりないことに違和感を覚えますね。直接言わなくても、特に若い職員に対しては、今作っている場合じゃないよね?というような圧力があるのは確かです。また、女性が多い職場にも関わらず生理休暇が取得できるのは社員のみ、パートは不可という場合も少なくありません。」

 

参加者からの感想

気づいたら自然に生理について話していました(女性)

普段は女性同士ですらあまり話さない生理のことを、今回初めて、しかも男性と一緒に話すということに最初は緊張しました。でも、話し始めると自然に生理の話をすることができて、結果的にとても良い意見交換ができたと思います。普段接する機会が全くない分野・業種の方々と交流ができて、思いもよらない生理の悩みを知ることができて良かったです。

 

初めて聞くことばかりで驚きの連続でした(男性)

生理について知らないわけではないけど、今回の話題はどれも初めて聞くことばかりで、驚きの連続でした。現在、男性ばかりの環境で働いていますが、今日のような話は女性だけではなくぜひ男性にもするべき。いまだに生理中の女性を軽視するような場面が見受けられるので、生理についての理解が遅れていると強く感じます。年齢・性別問わず、みんなで考えるべき内容だと思いました。

 

生理は個人差が大きいことをあらためて知りました(女性)

生理についてなんてそんなに話したことがないですし、ましてや知らない人と話すと聞いて最初は少し気が重かったです。でも話し始めてみたら意外と大丈夫で(笑)普通に話せるんだなぁと思いました。女性はどうしても自分の生理と比べてしまうことが多いので、生理は個人差がとても大きいことをあらためて知りました。

 

帰ったら妻にも話してみようと思います(男性)

これまで、妻とも生理についてほとんど話したことがなかったので、今日ここに来る前も適当に理由をつけて家をでてきました(笑)やっぱりどこかで「恥ずかしい」という気持ちがあったんですよね。でも今回のことで恥ずかしがることはないというのが分かったので、帰ったら奥さんとも話してみようと思います。

 

どんな場面でも生理カップは役立つと感じました(女性)

生理カップは運動をする人や力仕事の人など、どちらかというと動く機会が多い人向けのようなイメージがありましたが、私のようにずっと同じ姿勢で過ごすデスクワークの職種の人にも必要だと思います。各々異なる生理の悩みがあり、生理カップはどんな場面でも役立つことが分かりました。

 

今後の展望

「生理カップ」を見て触れていただき、ユーザーの話を直接聞ける場所を提供したいという思いで、開催した第1回はじめての生理カップ講座。参加された全員の方が、生理カップを使ってみたい!職場に紹介したい!という気持ちになっていただけたことを大変うれしく思っております。

今回、参加者に女性だけでなく男性もいらっしゃるということで、最初は「どうなるんだろう?」と、不安と期待が入り混じった思いでした。しかし、蓋を開けてみれば、「生理=恥ずかしい」という壁を超えて「自分たちの体験を他者にも伝えよう」という気持ちに変わり、参加者同士の意見交換が積極的に行われたことに驚きました。

日本は先進国と言われていますが、「生理」についての理解はかなり遅れていて、社会意識や固定観念がマインド・セットされないかぎりあらゆる問題は解決できないと感じています。その問題解決に向けて、この講座がひとつのきっかけになることを実感できたことも私たちにとって大きな収穫でした。ぜひ今後も継続していきたいと考えております。

第1回はじめての生理カップ講座

<講師プロフィール>
木下綾乃(インテグロ株式会社 アソシエイトディレクター)

1990年東京都生まれ。筑波大学大学院人間総合科学研究科体育学専攻、博士前期課程修了(研究分野:体育史スポーツ人類学)。在学中、カンボジアにてスポーツ指導や小学校体育科教育の普及にも従事。
3歳から水泳を始め、高校3年時に全国高校総体400m個人メドレー第3位。約18年間の競技生活を経て引退後、競泳選手として生理と向き合ってきた経験と、途上国生活で満足する生理用品に出会えず苦労した経験から、生理について他者と情報共有することや、生理用品の重要性を感じました。生理カップとの出会いをきっかけに、女性がより快適で自由に過ごせるように、そして分野問わず国内外でアクティブに活躍する女性たちをサポートしたいと思うようになりました。日本ではまだまだタブーとされている生理や女性の体についてもっとオープンに話せるような環境をつくっていきたいです。