ハイキングや登山中の生理が心配?山ガールたちの生理対策法をご紹介

2018.10.19

これからどんどん秋が深まり、紅葉シーズンが本番を迎えます。

澄んだ空気を吸い、色とりどりの樹々を見ながら登山をするのはとても爽快ですよね。

しかし女性なら誰もが一度は経験したことがある予定外の生理。

せっかく登山の計画を立てても、生理とかぶってしまうことがありますよね。

生理がちょうどかぶりそうで、今まさに行くか行かないか迷っている女性もいるのではないでしょうか。

登山は自然を相手にするため、天候の急変や登っている時の緊張感、疲労感など、普段の環境と大きく異なります。

登山中に思った以上に体調が急変することで予定外の生理が突然きてしまうことも、登山経験者の中ではよくあるそうです。

では実際にその場面に直面したらどうすればよいのでしょうか。

今回は女性たちが抱える「生理中の登山」に対する悩みや心配事について整理し、それらの対処法をご紹介していきます。

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生理時の登山、心配事とその対処法とは

トイレに行きづらい

まず真っ先に思いつくのが登山中のトイレ問題なのではないでしょうか。

標高が高くなればなるほどトイレはほぼないと考えたほうがよさそうです。

たとえトイレがあったとしても必ずしも快適に使用できるとは言い切れませんし、場合によってはトイレがない場所で用を足さなければいけません。

登山に慣れている方であれば木陰に隠れてサッと済ますことができるかもしれませんが、初心者にはなかなか難しいと思います。

しかしトイレを我慢するのは身体に悪いですし、生理用ナプキンを長時間も交換せずにいるのは衛生的にも良くありません。

だからといって、誰にも言わずに列から外れてトイレに行くことはかなり危険です。

まずは恥ずかしがらずに、仲間やガイドさん(いる場合は)にトイレに行きたい旨を伝えましょう。

トイレのない場所で、用を足すのが恥ずかしかったり、ナプキンを交換しなければいけなかったりする場合は3人組になり、ブルーシートで2人が周りを隠しながら1人が用を足すという方法があります。

単独の登山では難しい方法ですが、複数のメンバーで行動するのであれば荷造りの工夫次第で可能だと思います。

事前にコース内の地図を確認できる場合は、同時にトイレの位置も把握しておくと安心感が増しますね。

 

デリケートゾーンが不快

登山中は通常よりも汗をかきやすく、ナプキンを使用しているといつも以上に蒸れたり、自分のタイミングでトイレに行きづらいため、デリケートゾーン が不衛生になりがちです。

まずは我慢をせずにトイレに行きたい旨を仲間に伝え、生理用品を取り替える時間をこまめに確保しましょう。

山小屋やテントでの宿泊を伴う登山の場合はお風呂に入れませんので、低刺激性のウェットティッシュを活用し、デリケートゾーン周辺を清潔に保つとより良いです。

 

生理痛や貧血などの体調の変化

生理痛や経血量は個人差があります。

登山のような全身運動は血液の循環を良くしてむくみをとったり、自律神経のバランスをとって下腹痛を和らげたりする効果があるため、生理痛が強くない場合や、経血量が少なくなる生理の終わりかけのころであれば登山をしても問題ないでしょう。

しかし、標高が上がれば上がるほど気圧や酸素濃度は低下します。

生理でない場合でも頭痛やめまい、倦怠感、息切れなどの症状が出やすくなるため、普段から生理痛が強くて動けなくなるタイプの方や、過多月経で貧血の症状が出やすい方は、無理をせずに日にちをずらした方がよいと思います。

実際に生理痛がひどい女性が登山中に貧血で倒れるケースも少なくありません。

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ピルで生理日を遅らせる

事前に生理がかぶることが分かっていたり、標高が高い山に挑戦したりする場合は、「低用量ピル」を用いて(場合によっては「中用量ピル」を用いる場合もあります。)、生理周期をコントロールする方法もあります。

しかしこの方法を実施するには、医師の処方箋が必要ですので事前に専門医に相談するようにしてください。

生理周期をコントロールすることに抵抗がある方もいるかもしれませんが、めったに挑戦できない山に行く場合や、仲間との約束で登山の予定を変更できない場合などは、ピルを使用して生理周期をコントロールし万全の状態で臨むという選択肢があってもよいと思います。

しかし、この方法はピルをスケジュールに合わせて計画的に毎日服用しなければいけないため、薬の飲み忘れには注意しましょう。

 

生理のときの登山中の注意点

生理中であることを仲間に伝えよう

生理であることを隠したまま、トイレや体調の不安を抱えながら登山をするのは精神的に辛いですし、万一体調が悪化した際に周りにも迷惑をかける可能性もあります。

まず登山をおこなう前に、一緒に登るメンバーには生理中であることを伝えておきましょう。

メンバーに男性がいる場合はなかなか伝えにくいかもしれませんが、誰かに伝えておくことで、自分自身の気持ちも楽になりますし、もし体調が悪くなっても周りが適切な判断をしやすくなります。

 

ゴミは持ち帰ろう

登山では、環境保全のために「全てのゴミは下界まで持ち帰る」というのがマナーとなっています。

もちろん登山中に用を足す際に使用したトイレットペーパーや、使用済みの生理用ナプキンやタンポンも持ち帰る必要があります。

山小屋のトイレには生理用品を捨てるゴミ箱が用意されていることもありますが、標高の高い場所にはゴミ収集車は入れないため、ゴミ処理には非常に手間やコストがかかっています。

使用済みの生理用品を持ち歩くのは気が引けますが、ジップロックなどの密閉できる袋に入れるなどして、できる限り全てのゴミを持ち帰るように心がけましょう。

 

身体の冷え

秋は暑すぎず、寒すぎず、気温的にも心地よく活動しやすい季節です。

しかし、雨が多かったり台風が発生したり、秋の山は天候が急変しやすく不安定という特徴もあります。

標高が2000m以上になると天気次第では降雪することもあり、冬のような寒さになる場合もあります。

身体の冷えは生理痛を悪化させる原因にもなるので、寒さから身を守るための服装やカイロなどを持参し、身体を温めることを心がけましょう。

一方、晴れると夏のように暑くなることがあります。

脱ぎ着がしやすい服装で体温を調整する工夫も必要です。

 

参考記事:つらい生理痛の敵!夏だからこそ体の冷えには気をつけよう

 

生理中の登山で役立つこと間違いなしの便利グッズ

ジップ付きビニール袋

基本的に登山では全てのゴミを持ち帰るルールがあります、

使用済みのトイレットペーパーや、生理用品を持ち歩くのは、臭いや汚れが気になりますよね。

ジップ付きのビニール袋を持参しましょう。

ジップが付いていれば密閉できるため、通常の ビニール袋よりは臭いや汚れが気になりません。

外出先で赤ちゃんの使用済みおむつを入れる用に作られた「おむつポーチ」や、犬の散歩中のうんちを入れる「消臭袋」もおすすめです。

これらのポーチや袋は消臭機能が付いているため、ジップ付きビニール袋よりも臭いや汚れが気にならず、二重に使えばより安心ですね。

 

生理カップ(月経カップ)

登山では、トイレにこまめに行けないことから、ナプキンやタンポンでは蒸れや漏れがとても心配です。

生理中の登山におすすめなのが、新しい生理用品として最近日本でも注目を集め始めている「生理カップ」です。

生理カップ(エヴァカップスーパージェニー)は医療用シリコーン100%の素材を使用しており、ピンポン球くらいの大きさのカップを膣に蓋をするように挿入し、膣内でカップに経血を溜めるという仕組みになっています。

経血が空気に触れる時間が減ることで生理中の気になる臭いが軽減し、ナプキンによるデリケートゾーンの蒸れや不快感もありません。

雨などの悪天候で上着やレインウェアを何枚も重ね着していたり、グローブや荷物がびしょ濡れ・・・こんなときはできればトイレに行きたくないですよね。

経血量にもよりますが、生理カップは最大12時間連続使用が可能なため、登山中にこまめに生理用品を取り替える必要がなくなります。

カップに溜まった経血はトイレに流し、カップを洗浄後、再び膣に挿入して繰り返し使用できることから、ゴミが出ないのも嬉しいポイントです。

さらに、特にハードな登山のときには荷物を数グラム単位で減らしたいもの。

タンポン4本+ナプキン4枚で「約55g」に対して、カップは「14g」エヴァカップ スモールの場合)。

もちろん、生理中であればカップはすでに装着されているため、なんと手持ちの生理用品はゼロになります!

この生理カップがあれば、登山と生理がかぶってもトイレに困らず、荷物もかさばらず、快適に登山を楽しめること間違いなしです。

生理カップ月経カップ

清浄綿

生理中のデリケートゾーンを清潔に保つために、低刺激性のウェットティッシュを使うとよいのですが、ウェットティッシュは物によって数十枚入っているため荷物がかさばります。

できる限り荷物を減らしたいという場合には、清浄綿がおすすめです。

これは1枚(ないしは2枚)ずつ小包装されているため、持ち歩きもしやすくかさばりません。

元々デリケートな赤ちゃんの口元や目元、授乳時の乳首を拭く際に使用されることが多いため、高濃度の消毒ではなく滅菌精製水を染み込ませたもので、肌にやさしく作られています。

そのため、デリケートゾーンを拭く際も安心して使用できます。

ウェットティッシュとは違い、絞ると精製水がしたたり落ちるほどに水分がたっぷり含まれているため、水道がない場所でカップを拭くことにも役立ちます。

 

吸収型サニタリーショーツ

経血量が多い日にかぶってしまった場合や、生理カップが苦手な方は、超吸収型サニタリーショーツの「エヴァウェア」をおすすめします。

エヴァウェアは、通常の生理用ショーツと違い、およそタンポン2本分の経血を吸収してくれます。

経血量が多い人の場合には、生理カップと合わせて使用することで、経血漏れを防ぐことができます。

もちろん、タンポンやナプキンのバックアップとしても使うことができます。

この組み合わせにより、登山の行き帰りの長時間移動(電車やバス)も漏れの心配がありませんし、宿泊を伴う登山の場合は宿泊先の布団を汚す心配もありません。

また、生理が来そうだなという日や生理の終わりかけの少ない日にはエヴァウェア 1枚で過ごすこともできます。

少しでも荷物を減らしたい登山のときに、ナプキンやタンポンを持っていく必要がないのは助かりますよね。

これだけ吸収性があるにも関わらず、通気性にも優れているため、汗をかく登山中も快適に過ごせること間違いなしです。

漏れないサニタリーショーツサニタリーショーツ

吸収型サニタリーショーツ「エヴァウェア」

参考記事

もう生理で漏れない!最強の吸収型サニタリーショーツとは

 

さいごに

今回は生理中の登山やハイキングのさまざまな問題点やそれに対する対策法をご紹介しました。

生理中の登山やハイキングは、出発前に腹痛や貧血などの症状があり、体調が優れない場合は無理をせずに休むという判断も必要ですが、できる限り対策や工夫をすることで生理中の登山をより快適にすることができそうです。

生理用品に生理カップなどの新しい選択肢があることなどは、日本ではまだまだ知らない方が多いようです。

生理カップは慣れるまで何度か練習が必要ですので、生理が登山の予定にかぶりそうという方は、早めにゲットして少しずつ慣れておくことをおすすめします。

トイレやゴミの問題に関しては生理中に限らず、いつも心がけるべきマナーです。

マナーを守り、澄んだ空とさわやかな空気のなか秋の登山を楽しんでくださいね!

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参考文献:

特別企画「女性のための山登り」雑誌『オケマイJOY』(p116-p141, 1995年)

インテグロ株式会社 アソシエイトディレクター・生理アドバイザー

1990年東京都生まれ。筑波大学大学院人間総合科学研究科体育学専攻、博士前期課程修了(研究分野:体育史スポーツ人類学)。在学中、カンボジアにてスポーツ指導や小学校体育科教育の普及にも従事。

3歳から水泳を始め、高校3年時に全国高校総体400m個人メドレー第3位。約18年間の競技生活を経て引退後、競泳選手として生理と向き合ってきた経験と、途上国生活で満足する生理用品に出会えず苦労した経験から、生理について他者と情報共有することや、生理用品の重要性を感じました。そして生理カップとの出会いをきっかけに、女性がより快適で自由に過ごせるように、そして分野問わず国内外でアクティブに活躍する女性たちをサポートしたいと思うようになりました。日本ではまだまだタブーとされている生理や女性の体についてもっとオープンに話せるような環境をつくっていきたいです。

・愛用の生理カップ:スーパージェニーのスモール(ブルー)

・愛用のサニタリーショーツ :ステインフリーのビキニ(ピンクドッツ)