どのくらい乱れると生理不順なの? 妊娠じゃないのに生理が乱れるわけ!?

2019.11.22

「生理がなかなか来ない!」「生理がすぐに来る!」「月ごとに日数が違いすぎる」など、月経周期が短くても長くても、月経の不順は、女性を不安にさせます。そもそも、どのくらい乱れると月経不順なのか? 正常な月経周期とは、何を指すのか? 今回は、「月経周期の悩み」を考えます。

文/増田美加(女性医療ジャーナリスト)

 

「生理が来ない…」そんなときは…

「生理の予定日から2週間以上経つのに生理が来ない。心配なので、妊娠検査薬で調べてみたら、結果は陰性でした。基礎体温は35度台の低体温でした」とYさん。

月経が来ない…こんな経験ありませんか?

 

月経が来ないというのは、女性を不安にさせます。妊娠の有無だけでなく、健康のバロメータとしても月経は大事です。

正常な月経周期は、25日~38日周期で、出血が3日~7日間(平均5日間)持続する、と定義されています。

医学的に“月経周期の異常”と考えるのは、3か月以上来ない(続発性無月経)、24日以内に来る(頻発月経)、39日以上3か月以内しか月経が来ない(希発月経)と定義されています。

ですから、医学的には、先月より20日くらい遅れても、月経が来れば正常の範囲内です。月経周期は、ストレスや極端な疲れなども影響して乱れます。

ただし、Yさんのように低体温というのは、心配です。もしかしたら、排卵していない可能性があるかもしれません。それに、体温が低い状態が続くのは、体にもよくありません。不調も増えてしまいます。

 

月経不順が気になる人は、基礎体温を測りましょう。

そして、婦人科を受診していないなら、子宮や卵巣の状態に異常がないかどうかを相談してみてください。

月経周期が安定することで、体も心も安定しますし、治療もホルモン剤や漢方薬などの薬で可能なことがほとんどです。

子宮や卵巣に異常がなければ、安心できますので、ぜひ婦人科を受診してください。

 

生理周期がバラバラで予定が立てられない…

「毎月、生理が22日目で来るときや35日目で来るときなど、生理周期がバラバラで予定が立てにくくて困る」というAさん。この悩みは多いですね。

正常な月経周期は、“25日~38日周期で、出血が3日~7日間持続する”状態。

と考えると、22日目あたりで来るのは少し早い。24日以内に月経が来る「頻発月経」の可能性があります。

また、3か月来ないときがあると「続発性無月経」で、月経異常になります。

いずれも婦人科で相談しましょう。

 

確かに、月経周期がバラバラでいつ来るか予測できないと、予定が立てられず困ります。

そんなときは、低用量ピル(OC)を服用してみるというのは、どうでしょうか?

月経周期が28日でほぼピタッと来て、出血量も微量になります。予定に合わせて、月経もずらすことができます。「温泉旅行の予定があるから、生理をずらしたい」ということも簡単にできます。

低用量ピルは婦人科で相談して、簡単なチェックをすれば、処方してもらえます。

生理不順でピルを飲む

出血量が多く、生理期間が長い…

「出血量が多く、生理痛もひどい。生理前のイライラもある。生理は、短くても1週間、長いときは1か月近くも続く」というMさん。こんな悩みも多いです。

月経血の量も多く、期間も長くて、そのうえ月経痛もひどいとなると憂うつですね。1か月のうち、半月以上、つらい日々を過ごしているのです。これは、つらいです。

ぜひ、婦人科を受診して治療しましょう。

 

原因は、さまざま考えられます。子宮筋腫や子宮内膜症、子宮内ポリープがある場合も…。女性ホルモンの乱れが原因の可能性もあります。

婦人科を受診すれば、薬で出血の量を減らして、月経期間を短くしたり、月経痛をやわらげることもできます。

 

出血量が多いということは、貧血があるかもしれません。検査をして貧血の有無を確かめましょう。貧血は、絶対にそのままにしておいてはダメ。

貧血だと、必要な栄養が体に行き渡らないことになり、さまざまなほかの不調につながります。ひどくなると、心臓にも負担がかかります。

月経の悩みが減ると、月の半分のあいだ、つらい思いをしなくてすみます。その分、時間を楽しいことに有効に使えます。ぜひ治療してください。

 

生理周期が短く、すぐ生理が来てしまう…

「生理周期が短くて、平均24日。たまに18日で生理が来る。年に2~3回、タンポンとナプキンをしていても、ドバッと出血することがある」というHさん。このように過多月経タイプの悩みを抱える女性もいます。

24日以内に来る生理は、医学的には“頻発月経”と呼ばれます。45歳以降になって閉経が近づくと、頻発月経を起こしやすくなり、その後、今度は間隔があいて、閉経するという道筋をたどることが多いです。

 

でも原因は、閉経前の月経不順だけではありません。

月経周期の間隔が短いというだけでなく、出血量が多いということは、もしかしたら、子宮筋腫や子宮腺筋症という病気があるかもしれません。

また、出血が、月経なのか、不正出血なのか、判断がつきにくいということもあります。

 

まず、貧血の検査をしましょう。子宮筋腫や子宮腺筋症の場合は、その場所によっては月経痛があまりないこともあります。

どちらにしても、「すぐ生理が来る、出血量が多い」などは、自己判断は危険ですので、婦人科をぜひ受診しましょう。

治療すれば、月経周期も、出血量も改善されます。婦人科には、女性の子宮や卵巣周りの不調を丁寧に診てくれる医師が増えています。安心して受診してください。

 

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女性医療ジャーナリスト

エビデンスに基づいた健康情報&患者視点に立った医療情報について執筆、講演を行う。女性誌『婦人画報』『GINGER』『美的』ほか、女性WEBマガジン『MY LOHAS』『Web GINGER』『女子カレLOVABLE』『@cosme A-beauty』ほかでヘルスケアや女性医療の連載を行う。テレビ、ラジオにも出演。乳がんサバイバーでもあり、がんやがん検診の啓発活動を行う。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。

NPO法人「みんなの漢方®」理事長、NPO法人「乳がん画像診断ネットワーク(BCIN)」副理事長、NPO法人「女性医療ネットワーク」理事、「マンマチアー委員会 ~乳房の健康を応援する会」主宰、「日本女性ウェルビーイング学会」副代表、一般社団法人「ウイメンズヘルスリテラシー協会」理事、NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員