もしかしたら過多月経かも?! 自分の経血量を知る方法

生理周期が人それぞれ違うように、経血量も人それぞれです。少ない人もいれば、多い人もいます。月によって少なかったり多かったりすることもあるでしょう。

しかし、その「少ない」「多い」というのは一体なにを基準に判断すればよいのでしょうか?経血量は少なすぎても、多すぎてもいけません。

日本産科婦人科学会では、正常な1回の生理の出血量は20〜140mlという基準を設けています。

とはいっても、ナプキンやタンポンが経血を吸い取ってしまうので、なかなか自分の経血量をはかることは難しいですよね。

そこで今回は、誰でもひと目で自分の経血量を把握できる方法をご紹介します。

過多月経に悩む女性

私の経血量は正常なの?異常なの?

日本産科婦人科学会では、正常な1回の生理の出血量は20〜140mlという基準を設けているため、140ml以上の出血がある場合は「過多月経」と言えるでしょう。

生理の出血量が多い「過多月経」とは。気になる原因や対処法は?

生理の出血量が多い「過多月経」とは。気になる原因や対処法は?

女性が生きていく上で長い間付き合っていかなければならない「生理」。しかし、ひと言に生理といっても、周期や出血量などは人それぞれです。当然悩みも人それぞれ。「1時間ごとにトイレに行かないと不安」「夜は夜用ナプキンを2枚重ねは当たり前」。そんな方は、もしかたら過多月経かもしれません。今回は、生理の悩みの中でも多くの女性が気になっている生理の出血量が多い「過多月経」に注目し、女性が抱えるさまざまな疑問を

多くの女性が、生理のときにナプキンやタンポンを使用していると思います。

しかしそれらの生理用品は、経血が漏れないように吸収する構造になっているため、実際にナプキンが吸った経血量が何mlなのかは分かりません。

使用したナプキンやタンポンを絞るわけにもいかないですしね...。

では自分自身の経血量が正常なのか、そうではないのかをどのようにして判断すればよいのでしょうか。

まず自覚症状として

・ナプキンを1〜2時間で交換しなければいけない

・貧血がひどい

・昼間でも夜用ナプキンが手放せない

・毎回の生理で寝具や洋服を汚してしまう

・経血漏れが心配で外出ができない

などがあり、それによって生活に支障をきたしている場合には過多月経を疑ってよいと思います。

 

1日当たりの経血量はどのくらい?

前述した1回の生理で出る経血量の正常な範囲は「20〜140ml」ということが分かっています。

では、生理が5日間続くと過程し、1日あたりの経血量を割り出してみると、多くても1日だいたい30ml以内となります。

30mlというのは、大さじで2杯分です。

たくさん出血しているイメージでしたが、思ったよりも少ないと感じませんか?

日本産科婦人科学会においては、過多月経の原因として代表的な疾患に「子宮筋腫」があげられています。(もちろん、思い込みは禁物であることが前提です。)

あくまでも基準ですが、もし毎回大さじ2杯以上の出血があり、貧血などの症状がひどい場合は一度婦人科を受診してみることをおすすめします。

 

自分の経血量を知る方法

生理は排尿のように我慢したり、自分で出すタイミングをコントロールしたりすることができません。

だからこそ、正確な経血量を測定することが難しいのだと思います。

使用前と使用後のナプキンとの重さを比較すれば大体の量を知ることができますが、非常に手間のかかる作業になりますよね。

もっと手軽に、ひと目で経血量を把握できる方法はないものか。そこでぜひ試してもらいたいのが「月経カップ」です。

月経カップは、ナプキンやタンポンに変わる新しい生理用品として日本でも注目されはじめています。

月経カップは腟内に挿入したのち、腟口に蓋をするようなイメージで使用するため、きちんと挿入ができていれば漏れることなく経血をカップ内におさめることができます。

月経カップの内側には目盛りがついているので、カップを取り出した際にひと目で経血量が確認できるのです。

月経カップユーザーの筆者が月経カップに変えてよかった!と思う理由のひとつに、「経血量の把握ができる」というのがあげられます。

以前は、生理期間を通じて「×日目は多い日、×日目以降は少なくなっていく」などの傾向は把握していましたが、具体的な量については考えたことがありませんでした。

もちろん過多月経かどうかなど、考えたことがありませんでした。正確に数字で自身の経血量を把握したときに、自分のことをさらに知ることができたという喜びを感じました。

ぜひ、自身のことをより知るため、健康維持のため、快適な生理を過ごすために月経カップをおすすめします。

月経カップで経血量を測定してみた

経血量を測定してみる

 前項で紹介した月経カップを用いて、筆者が実際に自身の経血量を測定してみました。

厳密に重さや量を測定したわけではなく、カップにある目盛りをもとに目分量で記録したものです。

したがって値はアバウトですがご了承くださいね。

使用した月経カップ:スーパージェニー(スモールサイズ・容量32ml)

 

1日目

まず昼頃に生理がきたのを確認したので、持ち歩いていた月経カップをすぐに挿入。

就寝までに2回つけ直しましたが、1回目は約4時間で7.5mlの目盛りより少し下。

2回目は約6時間挿入していて7.5mlでした。

結果、1日目は15ml以内でした。

 

2日目

起床後にカップを見てみると、カップの半量の15ml程度たまっていました。

約7時間後

外出先で一度付け直しましたがその時は7.5mlの目盛りくらいの量だと思います。

それから9時間後

寝る前に一度付け直しましたが、その時は10ml程度でした。やはり2日目は量が一気に増えましたね。

結果は30mlオーバーでした。(寝ている間の分を加味して今日の分は30ml以内であると推測。)

 

3日目

就寝前に付け直した後、この日は朝からかなりバタバタしてしまいゆっくりトイレに入る時間がとれませんでした。

昨夜から12時間程経過したころ、そろそろ漏れてしまうかもしれないと思ってトイレに行くと、7.5mlくらいしか溜まっていませんでした。

3日目も量が多いことがほとんどですが、今回は昨日から一気に量が減った印象を持ちました。

その後は就寝前に付け直した際に15ml、3日目は約22mlという結果でした。

 

4日目

この日も前日から10時間程時間をあけてみました。

量は7.5mlの目盛りの半分程度しかたまっておらず、4日目にして生理の終わりが見えてきた気がしました。

同じようにさらに10時間後も、7.5mlの半分の量でした。

したがって4日目の結果は7ml程度

この時点でさらに経血量が増えることはない、そして量が少なすぎて測定不能と判断し、実験は4日目で終了しました。

 

まとめ

生理中に自分自身の身体と向き合う

 月経カップを用いた経血量の測定から、筆者の経血量は先に挙げた正常な基準の範囲内(20~140ml)であることが分かりました。

しかしこれで安心するのはよくないと思っています。

なぜなら、今回の結果よりも量が多い月、逆に量がより少ない月があります。

月によって生理の傾向が異なることは、月経カップを通じて数字で知ることができたからです。

経血量が変化する原因には、日々の過ごし方(疲労・ストレス・不規則な生活・食生活・環境の変化など)が大きく影響するのではないかと推測しました。

今回の結果はひとつの参考にし、経血量だけにとらわれず、そのほかの面でもっと自分の身体を理解して気にかけてあげることが大切ですよね。

月経カップは快適な生理を過ごすことのできる道具だけでなく、自分の身体の仕組みや体調について知る機会をもたらしてくれます。

みなさんももっと自分の身体について知ってみませんか?

そして、経血量が正常より少なかったり多かったり、生理痛がひどく日常生活に支障をきたすような場合には、ぜひ早めに婦人科を受診するようにしましょう。

生理の経血が多い人に月経カップを試してほしい理由。産婦人科医・宋美玄先生に聞く、過多月経への対処の仕方

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子宮内膜症や子宮筋腫などの婦人病ともつながりがあるといわれるのが、経血量が極端に多かったり、期間が長引いたりする過多月経。貧血気味になり、立ちくらみや動悸、だるさなどの症状が現れることもあります。正常な生理期間中の総経血量は平均20〜140mlといわれており、それ以上多い場合を過多月経といいますが、自分がそれに該当するか、なかなか気づきにくいもの。過多月経を疑ったら、どのように付き合っていけばいい

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