つらい生理痛の痛みを和らげるには?薬の活用と副作用

2019.07.10

生理(月経)で何がつらいかというと、真っ先に「生理痛!」と答える女性は多いと思います。

生理痛のメカニズムや、生理痛があまりにもひどい場合の対処法については過去の記事でご紹介しました。

みなさんは生理中にお腹が痛い時、どうしていますか?

「ひたすら我慢する」「薬を飲む」「なにもせず寝ている」など、さまざまだと思います。

今回は「生理痛と服薬」に注目して、生理痛緩和に役立ちそうな情報をご紹介しますので参考にしてみてくださいね。

 

即効性を求めるなら鎮痛剤

生理痛の鎮痛薬

生理が始まって生理痛が出てくるとつらくて仕事や勉強に集中するのも一苦労ですよね。

なるべく動かないで安静にしていたいという気持ちも強く、生理期間はいつも通り思うように活動できない女性も多いと思います。

長期的かつ継続的におこなう対処法としては、適度な運動や食生活の改善など生活習慣の見直しがあげられますが、忙しい現代人にはなかなかすぐに実行して継続するのは難しいですし、効果も個人差がありさまざまです。

そこで、一時的にでもすぐに痛みを緩和させる方法として鎮痛剤の服薬があります。

鎮痛剤は薬局で、比較的手頃な値段で手軽に購入しやすいですよね。

効能を見てみると生理痛の他にも、頭痛・発熱・歯痛・関節痛・肩こり・腰痛などの痛み全般を抑えたり、発熱時の解熱にも効果を発揮すると記載されています。

生理以外でも使用する場面が多くありそうなので、いつもポーチに忍ばせておくと万一の時に役に立ちそうです。

どうしてもすぐに生理痛を和らげたいという場面では鎮痛剤の服薬が効果的でしょう。

 

効き目が強い=副作用も強い可能性がある

鎮痛剤は即効性もあり生理痛に悩む女性の味方である一方で、注意が必要なことは「効き目が強い薬ほど副作用も強い可能性がある」ということです。

鎮痛剤を使用する際には、購入する前に効能や成分、副作用や注意点などを確認して無理な服用はやめましょう。

アレルギー等がある場合は他の薬との併用には十分な注意が必要ですし、強い薬を長期的に服用するのもよくありません。

薬剤師に相談したうえで、服用することが最善だと思います。

鎮痛剤の主な成分と特徴については、下記を参考にしてみてくださいね。

 

① イブプロフェン:痛みの原因であるプロスタグランジンの生成を抑える。

② 無水カフェイン:血管の拡張を抑えて、イブプロフェンの鎮痛効果を助ける。

③ アセトアミノフェン:安全性が高いため15歳未満も服用できる。

④ アリルイソプロピルアセチル尿素:イブプロフェンの鎮痛作用を高める。

 

月経困難症の場合に効果的なのが「ピル」

生理痛があまりにもひどすぎて、生理が始まると日常生活に支障をきたす場合や、市販の鎮痛剤が効かない、または服薬する量が増えている場合、子宮系の疾患がある場合を月経困難症と呼びます。

月経困難症の場合には「ピル」の服薬が効果的といえます。

ピルは2種類のホルモン剤が低用量入っていて、排卵を止めることで避妊薬として通常使われています。

ピルを3〜6ヶ月以上服用していると経血量が減るため、生理痛も軽くなることが多いですし、過多月経の方にも非常に効果を発揮します。

ピルを服用することで、それまで生理中に寝込んでしまう人が普通に生活ができるほど改善されることもありますが、専門医の指導のもと、用法・容量を守らなければいけません。

絶対にご自身の勝手な判断で服薬するのはやめましょう。

 

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薬のイメージ

今回は生理痛と服薬について取り上げましたが、みなさん薬にどんなイメージを持っていますか?

効果を発揮する一方で、ネガティブなイメージを持つ方もいるのではないでしょうか?

筆者自身もかつては根拠もなしに薬に頼りたくないという気持ちがあり鎮痛薬の服用は避けていました。

「眠くならないかな?」「身体に耐性ができて薬が効かなくなったらどうしよう」「副作用がありそうで不安」など、ぎりぎりまで生理痛を我慢していることが多かったのですが、生理痛を我慢するのはかえって痛みが強くなることもあります。

生理痛緩和には生活習慣を見直して身体に優しい生活を送ることが重要です。

それに加えて鎮痛薬やピルなどもうまく組み合わせ、生活に取り入れることで生理の憂鬱さがかなり減るのではないでしょうか。

 

漢方という選択肢もある

生理痛の緩和には前述した「鎮痛薬」や「ピル」のほかに、「漢方」という選択肢もあります。

漢方は中国由来の東洋医学の考えで作られた薬で、生理・妊娠・出産・更年期など、女性のさまざまな症状で用いられてきました。

現在でも女性向けの漢方薬がドラッグストアなどで簡単に手に入れることができますが、より効果を発揮したい場合は、薬局や病院で症状を伝え、自分に合った漢方薬を処方してもらうと良いと思います。

生理痛や月経困難症の緩和に用いられる代表的な漢方は以下の通りです。ぜひ参考にしてみてください。

・桃核承気湯:のぼせや便秘がある方の月経困難症・生理痛に

・当帰芍薬散;冷え性や貧血がある方の生理痛・月経異常に

・加味逍遥散:のぼせや精神不安、不眠がある場合の生理不順・月経困難症に

・桂皮茯苓丸:便秘や肩こり、下腹部の張りがある場合の生理不順・月経異常に

 

まとめ

生理痛は痛くて当たり前ではない

今回は「生理痛と服薬」に注目し、生理痛を和らげる方法を考えてきました。

生理痛に限らず、さまざまな場面で「薬」にお世話になることがありますよね。

薬には、飲んだら元気になるといった良いイメージもあれば、副作用があらわれるといった悪いイメージもあると思います。

今回は、効き目が強い薬は副作用も強い可能性があることをお伝えしました。

自分で勝手に間違った認識をしていることもあるため、薬局や病院で症状を伝え、自分に合う種類、量を処方してもらいましょう。

「生理痛は痛くて当たり前!」というものではありません。

確かに生理によって強い痛みが生じる場合もありますが、日常生活に支障をきたすほどの生理痛は、子宮内膜症などの病気の可能性もあります。

気になる場合には早めに専門医に相談しましょう。

 

参考:日本OTC医薬品協会ホームページ

 

この記事の監修:宗田聡先生

広尾レディース院長・東京慈恵会医科大学講師(非常勤)
筑波大学産婦人科講師を経て、米国ボストンのNew England Medical Center(NEMC)遺伝医学教室に留学。
帰国後、茨城周産期センター長。その後、女性のこころと身体を総合的にサポートする医療をこころざし、2012年より女性の健康をトータルにケアするクリニック、「広尾レディース」開設。
産婦人科専門医・臨床遺伝専門医(指導医)・アメリカ人類遺伝学会(ACMG)フェロー・産業医・医学博士。
筑波大学、首都大学、東京慈恵会医科大学の非常勤講師。
著書に『ニューイングランド周産期マニュアル』『31歳からの子宮の教科書』『これからはじめる周産期メンタルヘルス』「EPDS活用ガイド」等。