生理のとき黒っぽい血が出るのは病気?経血の色が変化する原因について

2018.12.28

経血の色は通常赤〜赤褐色といわれていますが、ときどき黒っぽい血が出ることはありませんか?

ナプキンについている経血の色がいつもと違うと、子宮や卵巣などの病気ではないかと心配になりますよね。

筆者も同じような経験があります。

一体この黒っぽい経血の原因は何なのでしょうか?

今回は経血の色に注目し、その原因と病気のリスクについてご紹介します。

生理の血の色に似たベリー

生理の血は通常の血と違うの?

経血はケガをしたときに出てくる血液とは違います。

経血に含まれる血液成分は経血全体の40〜60%程度といわれており、そのほかに

・粘液

・子宮内膜細胞(子宮の内腔を覆っている細胞)

・子宮内膜細胞が剥がれたことによって生じる傷からの分泌液

・細菌

などで構成されています。

通常の経血の色は赤〜赤褐色で、血液よりも濃い褐色というのが特徴です。

また、粘液などが含まれていることにより、経血には粘り気もあります。

人によってはときどき出てくるレバーのような血の塊は、血液とは異なる経血の構成成分が影響しています。

 

参考:

武谷雄二著「月経のはなし 歴史・行動・メカニズム」, 中公新書(2012)

月経について」, 一般社団法人 日本家族計画協会

関連記事:生理のときに出る血の塊の原因は?これって病気なの?

 

黒っぽい経血の原因は?

通常は赤〜赤褐色の経血ですが、黒っぽい経血が見られるのはなぜでしょうか?

それは「酸化」です。

酸化とは、「ある物質が酸素と化合する反応、またはある物質から水素が奪われる反応」(大辞林 第3版)のこと。

鉄を空気中に放置したり、しばらく雨ざらしにしたりするとさびてしまいますよね。

屋根のない駐輪場に置いてある筆者の自転車もさびています。

赤さびという茶色っぽいさびは誰でも見たことがあるのではないでしょうか?。

経血も同じように空気(酸素)に触れると酸化し、この反応によって色が赤から黒っぽく変化します。

量の多い3日目くらいまでは、経血の酸化がすすむ前に腟を通ってどんどん体外に排出されるので、経血は赤っぽいままです。

さらにこの時期は生理用品もこまめに替えるため、経血が空気に触れる時間がみじかく、色が変化することもほとんどありません。

一方で、4日目以降になり量が少なくなると経血の排出がゆるやかになり、排出しきれない経血が子宮や腟内にたまりやすくなります。

経血がたまってしまうと、その分空気に触れる時間も長くなるため酸化はどんどんすすみ、黒っぽい色になりやすいのです。

ナプキンの汚れもへってくるので、ついつい取り替えるのを忘れがちですよね。

したがって、経血量の少ない生理の初日や終わりかけの時期に黒っぽい経血がナプキンにつくのであれば、特別に心配することはないようです。

 

病気のリスクはないの?

生理中の経血が黒っぽく変化することは酸化が原因のため問題はありませんが、生理ではないときに黒っぽい血が出たり、生理が1週間以上長引いて黒っぽい経血がだらだらと続いたりする場合には、子宮筋腫や子宮体がんなどの婦人科系の病気の可能性も考えられます。

放っておかずに早めに医療機関を受診することをおすすめします。

生理中の女性

生理カップに変えたら経血がきれいになった!?

筆者は生理カップ(月経カップ)を愛用して1年以上経ちますが、カップにたまった経血を捨てるたびにある変化に気づきました。

「ナプキンを使っていたころと比べて、経血が鮮やかな赤色になったような…?黒い経血も見ることがなくなったなぁ」

きっと気のせいだろうと思っていましたが、産婦人科の先生に伺ってみると以下のような回答をいただきました。

「通常、経血が体外に排出されてナプキンに染みこんでいくとき、空気と触れて経血は酸化しはじめます。しかしカップの場合は腟内ですべての経血をキャッチするため、経血が空気に触れる時間が少なく、酸化しにくくなります。その結果、経血が以前より鮮やかな赤色になったと感じるのではないでしょうか。」

先生の回答から、筆者が経験した経血の色の変化は生理カップの使用が少なからず影響していることがわかりました。

そもそも経血は人に見せるものでもないため、経血の酸化が色の変化だけの問題であれば気にすることはないといえますが、実は、経血の酸化は細菌を増殖させるため、臭いの発生にもつながります。

生理中の臭いが気になる方にも、生理カップはおすすめです。

おすすめの月経カップ

関連記事: 気になる生理中の臭い。その原因と対策とは?

 

まとめ

生理中にいつもと違う黒っぽい血が出ると、自分の身体になにか問題があるのではないかと心配になりますよね。

しかし経血の色の変化は多くの場合、血液の「酸化」によるものということがわかりました。

筆者は以前、生理カップを用いてカップの交換回数、経血の量や色、特徴などをこまかく記録したことがあります。

1年経過した現在でも経血量や色、身体の症状などで気になることがあればいつも手帳にメモするように心がけていますが、記録がたまっていくと、月ごとに経血の特徴や身体の症状が変化することに気付きました。

生理カップは経血の酸化を防ぎ、生理期間を快適に過ごせるだけでなく、内側についている目盛りによって自分の経血量が把握できたり、色も確認できたりするため、体調管理にも非常に役立ちます。

筆者はカップを使用しはじめたことが、自分自身の健康や生活を見直すきっかけになりました。

生理がただの憂鬱な期間ではなく、自分の身体に向き合う期間になるといいですよね。

生理の症状や傾向を観察したり振り返ったりして、いつもと違うことがあれば早めに医師を受診するようにしましょう。

自分の身体と向き合っている女性

インテグロ株式会社  生理ケア&生理カップアドバイザー

1990年東京生まれ。筑波大学体育専門学群 卒業、中高保健体育教員免許取得。筑波大学人間総合科学研究科体育学専攻 博士前期課程 修了。

小さいときから身体を動かすことが好き。3歳から水泳を始め、約18年間競泳選手として活躍。大学院在学中は、スポーツを通じた国際協力としてNGOにてカンボジアの小学校の体育科教育の普及に携わる。また、日本では小学生から大人までの幅広い年齢層に水泳の指導を行う。

2017年生理カップと出会い、生理中の過ごし方や生理に対する捉え方が大きく変わり、生理カップを通じて女性がより快適で自由に過ごせるように、社会や家庭でアクティブに活躍する女性たちをサポートしたいと思うようになる。世界中の数十種類もの生理カップを試してきた経験から、生理カップの選び方や使い方、経血量やライフスタイルに合わせた生理ケアについて、アドバイスを行ったり、ワークショップを開催したりしている。

現在、女性の体や性教育、妊娠・出産・子育てについてより専門的な知識を身につけるため、一般社団法人ウィメンズヘルスリテラシー協会(代表理事:丸の内の森レディースクリニック 院長 宋美玄先生)主催「これだけは知っておきたい」講座を受講中。