生理カップがお母さんを救う?産婦人科医・宋美玄先生に聞く、子どもにわかりやすい性教育と、子育てママが生理カップを使うことのメリット

2019.08.07

生理カップ(月経カップ)は、長時間オフィスワークをする女性や、タフなトレーニングをするアスリートの女性に支持される一方で、小さな子どもを育てるお母さんからも、熱い注目を浴びています。

自分の生理ケアもしつつ、子どもたちの性教育にも関心の高いお母さんたち。新しい生理用品である生理カップを日本に広めた第一人者である丸の内の森レディースクリニック院長の産婦人科医 宋美玄(そん みひょん)先生も、2人のお子さんを育てるお母さんです。宋先生は、どのように子どもの性教育をされているのでしょうか。また、お母さんが生理カップを使うメリットは、どのようなところにあるのでしょうか。

生理カップと性教育 産婦人科医師 宋美玄先生

―宋先生は娘さんもいらっしゃいますね。性教育は、どのような教育をされていますか?

 

宋美玄先生(以下、宋):我が家では、子どもが興味を持ったときに、そのタイミングを逃さず、全てを教えています。「赤ちゃんってどうやって生まれるの?」とか、子どもはそういうことをいきなり聞くじゃないですか。私は、身体の構造から教えています。男の人におちんちんがあるというのは、子どもは大体みんな知っているんです。見えるし、見るから(笑)。でも一方で、女の人には何もついてないと思っているんですよね。外からは見えないから。ですので、私は、「女の人にはおまたというのがあって、そこに赤ちゃんが通る道がついているんだよ。その先に赤ちゃんの宿るおうちがあるんだよ。」と説明しています。

 

―なるほど。おまたの先に、赤ちゃんの宿るおうちがある、と説明するんですね。

 

お風呂でおまたを洗うときも「ここは赤ちゃんが来る、大事な場所だよ。人に見せたり、触らせたりしない場所だよ。」を伝えるようにしています。このように身体の構造を教えることで、出産もセックスも生理も、大事なことを全部教えることができます。まず身体の構造を教えないと、コウノトリとかを呼んでこないと説明できなくなるんです(笑)。

 

―「赤ちゃんが通る、外からは見えない道」のことが分かると、全部つながりますね。シンプルで分かりやすいですね。そのように子どもにお話しすると、生理のことも子どもは理解しますか?

 

宋:生理中に子どもとお風呂入るときに、「ママ、血出てるよ」と言われたら、生理のことを教えるきっかけになりますが、私は出産後は、ミレーナを使っていて毎月の生理がないので、生理というものがあることを子どもがどこまで知っているのかわかりません。

子育てママと生理カップ

―確かに、生理カップを使用されているお母さんたちの声で多く聞かれるのが、「お風呂に毎日子どもと一緒に入れる」という声です。意外だったのでおどろきました。

 

宋:そうですね。お母さんから血が出ていると子どもは心配するんですよね。あと、タンポンの紐が出ていると「これ何?」とか言われますし。子どもはお母さんのトイレにもついてくるので、生理中に子どもに血を見せないようにするのは難しそうです。外から見えない、わからない、という点では生理カップが美しいですね。

 

―実は、生理カップを購入してくれたお客さまは、半分くらいがお母さんなんです。「生理カップにしたらゴミが出ないからうれしい!」という声も多いです。

 

宋:なるほど、そうですね。汚物入れのサニタリーボックスを掃除するのって、嫌ですよね。一人暮らしで、自分のゴミを片付けるだけならいいですけど、家族に女性が複数いたら、1年中誰かが生理だったり、誰かとタイミングが重なったりしますよね。1日でもゴミを常温で放置したら、においも気になります。サニタリーボックスがトイレにないだけで、本当に素晴らしいと思います。

 

また、娘さんがいて家族に女性が多い場合は、「生理用品のコストも収納スペースも減らせる!」という声もあります。

 

宋:確かに、生理カップを使えば、生理用品のストックもいらなくなるので、節約にもなりますし、トイレの収納スペースも有効的に使えそうですね。

まだまだ産婦人科の医師のなかにすら生理カップを知らない人が多いのが現状なんです。でも、生理カップを使うことは、世の中のお母さんたちにとってメリットが大きいです。もっと広く知ってもらえるようになるといいですよね。

生理カップ(月経カップ) 産婦人科医師 宋美玄先生

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産婦人科医、医学博士。1976年、神戸市生まれ。2001年、大阪大学医学部卒。川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から都内で産婦人科医として勤務。診療やセックスに関するカウンセリングのかたわら、書籍の出版や雑誌連載、テレビ・ラジオへの出演等で、セックスや女性の性、妊娠などについて女性の立場からの積極的な啓蒙活動を行っている。2012年、2015年に出産した2児の母。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い 妊娠・出産の心得11カ条」(無双舎)、「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)、「幸せな恋愛のためのSEXノート」(ポプラ社)、「ずっとずっと愛し合いたい セックスしつづける男と女のルール」(幻冬舎)など。