男の私が生理用品のナプキンを試してみた〜第2話〜
2018.05.27前回の「男の私が生理用品のナプキンを試してみた〜第1話〜」は、生理ナプキンに生あたたかい片栗粉を混ぜたとろみのある水20mlを投入し、その状態で料理をしてみたところで終わっていました。
あらためて、解説します。
夫婦に子供が産まれると夫婦の関係が変わるとよくいわれます。
子育てという大変な課題に際して、それを妻に任せきりで自分は仕事が忙しいから何もしない、これは妻の側は心理的にかなりきついはずです。
1日家で子供の世話をして、なおかつ帰宅した夫が構ってくれなかったら、一体どうやって心を満たせばいいのでしょうか。
また、男性は女性が抱える女性ホルモンの変化による体の不調などについて、どちらかというと触れずに距離を図ろうとする傾向があります。
それらが、女性が子供によって心を満たし子供に執着する原因になるのでしょう。
一方で、妻からの愛情を感じられず家庭で疎外感を感じている男性は外に活路を見出すという手段にでます。
男性も女性もお互いに愛情を求めているのにも関わらず、このおかしな構造が日本だけではなく世界中に同じように存在するように思います。
今回の実験は、男性が女性の生理のつらさや悩みを理解すれば、家庭や職場で男女の関係がよくなるのではと思ったことがきっかけです。
それでは、男の私が生理用ナプキンを試してみた実験の続きをご報告します。
料理ができた
ナプキンに片栗粉のとろみのついた水を投入し、30分ほど経過し、料理ができた。
妻と相談し、せっかくなのでデートシーンを再現しよう、そしてプロポーズするというシナリオはどうだろうと提案。
我が家では眺めのよいベランダがあるので、気持ちよく夜景を見ながらのデートはありだと思ったので、テーブルセッティングをベランダで行なった。
お尻のあたりのヌルヌル感を感じ漏れてないか心配しながら、ガニ股歩きでベランダで料理をセッティングした。
ナプキンであまりに不快な状態だったので、料理に集中できなかっただけでなく、テーブルセッティングにもなぜか集中できずいつもより時間がかかった。
そして、テーブルセッディングを終えいざ座ろうとするが、座ることに躊躇してしまう。
なんだか漏れそうな感じがするのである。
でも仕方ない、思い切って座った。
おっと・・・漏れるかも、を感じながら、グラスワインで乾杯!
食事に集中できない
「今日は夜景が綺麗だね」と妻が言うが、私は「そうだね」と言いながら、意識はナプキンの外にとろみが広がってしまって、漏れていないかと気になって仕方ない。
時間が経つにつれて、先ほど投入した水はナプキンに吸収されている感覚があり、少し安心した。
ただ、もしもう一回どろっと出たら、確実にアウトだと自分でも理解できた。
だから、女性はしょっちゅうトイレに行かなければならないんだということを理解できた。
よく女性が飲み会や食事の席で、頻繁にお化粧直しに行く理由がわかってきた。
今晩の食事は、非常に簡単で美味しい鶏モモをポテトや野菜と一緒にトマトソースで煮込んだ煮込み料理である。
妻はいつもどおり白ワインを飲み干して、次に赤ワインでトマトベースのチキンを合わせて飲もう、と誘ってくる。
私はというと、せっかく美味しい食事なのに、なぜか食事に集中できない。
ナプキンをつけてまだ2時間もたっていないのに、ギブアップしたくなっていた。
でも、女性の生理にはギブアップはない。
仕方なく引き続きナプキンをつけたまま、食事を続けた。
気がついたことは、私は今日は座ったあと、全然お尻を動かしてないことだった。
プロポーズ
食事の後半、すかさず妻は、シナリオどおり「話したいことがあるんだけど・・・」と言い出した。
私はもぞもぞしながらも、「なに?」と聞き返す。
「結婚してください」と妻が言った。
女性はナプキンの不快感が気になっている状態でプロポースを受けることもあるのか・・・
こんなにも大事な決断をせまられても、そこに集中できない・・・
できれば人生における大事なイベントは、生理ではないときにしてほしいと感じてしまった。
こんなことを今まで考えたこともなかった。
私はついにここでギブアップ。「ちょっと化粧室にお化粧直し行ってきていいですか?」
トイレに行って生理ナプキンを外したが、どうやって捨てるのかわからず妻に聞いた。
へぇ〜、ナプキンはこうやって処理しているんだと思いつつ、丁寧に折りたたみトイレットペーパーに包んでゴミ箱に捨てた。
率直な感想
この実験を行ってみて、女性はすごい、と思いました。
恐ろしいことに、生理は自分の意思ではコントロールできなくて勝手に血が出てくるのだとそうです。
実はそんなことも知りませんでした。
生理中のこの不快感、次にどろっと出てしまったら漏れてしまうかもという感覚、立ち上がったり座ったりするときの不安など、よく考えてみたら男性は自分の意思でコントロールできないこのような状態を体験することがないです。
一方で女性全員がそれを月に1度は経験し対処しているのです。
女性は生理の不快感や生理痛をもちながらも仕事やプライベートでいつも通りでいることを求められ、そのために努力している、そのことを男性が知るだけでも、自然に女性への思いやりの気持ちがわいてきます。
生理は女性だけに起こることですが、赤ちゃんを産むための大事なメカニズムのひとつです。
我々男性にも理解して欲しいと考えるのは当然のことなのに、生理がいまだタブーや恥ずかしいものとされていることは大変残念なことです。
このブログを読んだ女性がパートナーの男性とシェアして、生理についてオープンに話すきっかけになればとてもうれしく思います。
次回に続く 男の私が生理用品のナプキンを試してみた〜第3話〜