【月経カップ体験談】好きなことを好きでい続ける身体づくりをサポートしたい。元プロキックボクサーの今野龍子さん
2023.10.03キックボクシングでフェザー級日本ランキング第1位にまで登りつめた元プロキックボクサーで、現在、フィットネスインストラクター&SUP(サップ)レーサーとして活躍する今野龍子さん。月経カップとの出会いによって、今まで見て見ぬふりをしてきた「生理」のことをみんなと一緒に語り合えるような場をつくっていきたいと思うようになったそうです。
ーー キックボクシングをはじめられたきっかけを教えてください。
小学生から高校卒業までバスケットボール一筋だったのですが、引退後に運動不足で太りたくないなと思って、気になっていた近所のキックボクシングジムに入会したんです。最初はフィットネス感覚でやっていたのですが、たまたま女子選手の試合を見る機会があって、自分も試合に出てみたい!と思い、本格的に打ち込むようになりました。
アマチュアからプロに転向し、充実した選手生活を送っていたのですが、チャンピオンへの挑戦権をかけた試合中に顎を骨折する大怪我を負ってしまい、残念ながら引退することになりました。
ーー そうだったのですね。それを機にインストラクターに転身されたのですね。
入院中のベッドの上で今後のキャリアプランを考えたときに、キックボクシングをベースにしたエクササイズで、キックボクシングの楽しさを広めるインストラクターになろうと決めました。自分が本気でやってきたことを伝えることで、みんなに元気を与えられて喜んでもらえるのはうれしいですね。
ーー SUPレーサーとしても活躍されていますが、SUPをはじめたきかっけは何だったのですか?
新婚旅行でグアムに行ったときに、SUPをやっている人たちを初めて見て、面白そう!と思って....帰国後にショップに通いはじめて、すぐにハマってしまいましたね。SUPにはレースがあるので、競うことや努力していく過程が好きな私にはぴったりのスポーツでした。
一方で、キックボクシングは常に対戦相手と自分の孤独な戦いでしたが、SUPはチームメンバーと一緒に練習して切磋琢磨する楽しさがあって、それが私には新鮮でした。今は、フィットネスインストラクターの仕事をしながら、SUP選手として活動を続けています。
ーー 生理中のキックボクシングやSUPで、苦労したり困ったりしたことはありますか?
私はナプキン派だったので、特にキックボクシングでは、足を思い切り上げて体を激しく動かしたり、大量の汗をかいたりするため、いつもナプキンのごわつきやズレ、不快感や蒸れが気になっていました。
海でのSUPでも、生理中はナプキンをつけていました。ナプキンをつけた状態で海に入ると大変なことになるじゃないですか。なので、生理中は絶対に海に落ちないように、あまり攻めすぎないようにセーブしていました。
でも、それ以外に選択肢がなかったこともあり、生理だから仕方ないと捉えて、これらを「困りごと」として認識していませんでした。
ーー エヴァカップとエヴァエアを使ってみてどうでしたか?
カップは、初回はドキドキしました。でも、試行錯誤して使っているうちに少しずつ慣れていきました。私は、どちらかというと、挿入よりも取り出しのほうが慣れるまで少し時間がかかりました。カップは、使えば使うほどメリットを感じられるアイテムですね。
吸水ショーツのエヴァウェアは、サニタリーショーツと感じさせないデザインが素敵ですよね。実際に履いてみると、ふわふわとした肌触りで、お尻もしっかり包み込んでくれるのでとても安心感があります。
最初は、ナプキンがいらないなんて本当?と半信半疑でしたが、実際にトライしてみて、ショーツだけでもちゃんと吸収してくれることにおどろきました。
ーー エヴァカップとエヴァウェアはどんなふうに使い分けているのですか?
今の私の使い方は、仕事やスポーツでアクティブに動くときはエヴァカップ。夜寝るときはカップを外して、エヴァウェアのみ。私の場合は、カップをつけると「ON」、外すと「OFF」という感じです。これが新しい生理WEEKの習慣になりました。
ーー 生理ケアをアップデートして一番うれしかったことは何でしょうか?
生理中でもピタッとしたトレーニングタイツを堂々と履けることです。ナプキンだとタイツに響くのがいつも気になっていましたが、カップなら全く気にならないので、仕事に集中できます。
また、最近はカップを使い慣れてきたので、自分の経血の色や量をしっかり観察できるようになりました。これは面白いです。健康管理にも役立ちますよね。
私は小学生でバスケットボールをはじめてから今までずっとアスリートとして、パフォーマンスを上げるための身体づくりのことを考えてきましたが、生理のことは課題として認識してきませんでした。
今回、月経カップをきっかけに、初めて自分の生理と向き合うことができたと感じています。そして、みんなともっと生理のことを話せる場をつくっていきたいと思うようになりました。これが一番うれしい変化かもしれません。
ーー これから月経カップを使ってみようかなと思っている方へメッセージをお願いします。
私は、月経カップの存在を知ってから、実際に使い始めるまでかなり時間がかかりました。不安な気持ちはよくわかります。最初は少し勇気がいるかもしれませんが、それを乗り越えると新しい世界が待っています。特に、私と同じようにインストラクターをしていたり、海やプールで行う競技をしている方にはぜひおすすめしたいです。
みんなが安心してトライできるように、一足先にユーザーとなった私たちが、どんどん情報発信していくべきだと感じています。気になる方がいたら、ぜひ気軽に声をかけてくださいね。
ーー 今後の目標や夢について教えてください。
フィットネスインストラクターとして、妊娠、出産、産後、更年期といった女性のライフステージに合わせた、健康に役立つ知識や情報をもっと発信していきたいです。月経カップもそのひとつだと思います。使うことで自分の身体と向き合い、毎日をより快適に過ごせる。これからも、自分が経験してきたことを伝えることで、みんなが笑顔になる、そんな活動を続けていきたいです。
プロフィール
今野龍子(こんのりゅうこ)さん
フィットネスインストラクター・元プロキックボクサー・SUPレーサー
1985年 千葉県生まれ。 小学校から青春時代までバスケットボール部に所属。 卒業後は近所のキックボクシングジムにダイエット目的で通い出すも仲間の試合を応援していたら女性同士の試合を観る。 その試合に刺激され、 自分自身もプロのキックボクサーとなる。 20戦近く戦いその階級の1位まで上り詰めたが、 大切な試合で大怪我を負い引退。 その後、 キックボクシングをバックボーンにオリジナルキックボクササイズを教えるインストラクターとなる。また、現在は旅行先で出会ったSUP(スタンドアップパドルボード)に魅了され、練習ではチームの仲間と競技として取り組み、 SUPレーサーとしても活動している。