生理カップの取り出しに苦戦している方へ 3つのケースと解決方法

2019.03.19

生理カップ(月経カップ)ビギナーの方のなかに、「挿入はできた!装着中は快適!でも、取り出しに苦戦しているんです・・・」という方がいらっしゃいます。

従来の挿入型の生理用品「タンポン」は、取り出し用のひもが膣の外に出ているので、取り出せないという心配はなかったですよね。

一方、生理カップのステムは短く、膣内におさまっています。

ビギナーの方々は「挿入後にステムが見つからなくて取り出せなくなったらどうしよう…。」という不安が常につきまとっているのではないでしょうか。

でも、ご安心ください!

最初は焦ることもあるかもしれませんが、スムーズに取り出せるようになる方法はあります。

それではユーザーから寄せられたお悩みを3つのケースに分けて、カップ使用歴1年半の筆者が実際にサポートさせていただいたアドバイスをご紹介します。

まさにいま取り出しに苦戦中のユーザーの方々は、ぜひ参考にしてみてください。

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ケース① 「いざ取り出そうと思ったらステムがない!」

<実際にいただいたお問い合わせ>

カップ初体験です。初回なので緊張したためか、挿入も取り出しも苦戦しました。ただ、何度か練習したらカップがスーッと入っていく感覚が分かったので、挿入のコツはつかんだと思います。問題は取り出しです。初めての時はステムがどこにあるのか分からなくて焦りました。比較的手前に挿入したつもりだったのですが、ステムが全然みつからなくて一瞬恐怖でした。なんとか見つけることができたものの、抜くのに一苦労。。。できればステムをすぐに見つけられるコツを教えていただきたいです。

<アドバイス>

「取り出そうと思ったときにステムが見当たらない!」これはカップビギナーの多くが経験するお悩みです。

ステムとは、カップの先端部分のこと。ステムがどこにあるのかわからないと、取り出せなくなるのではないかと思い、冷や汗が出ますよね。

この問題を解決するポイントは3つあります。

ポイント① 取り出すときの姿勢

●トイレに座っている場合

便器に完全に座った状態では取り出しにくいです。

取り出しやすくするためには、便座からお尻を少し浮かせてください。

利き手じゃない方の肘(ひじ)を膝に置くと、姿勢を維持しやすくなりますよ。

頭はなくなるべく前方に倒し、目線も下げます。

●お風呂で立っている場合

まっすぐ立った状態ではカップは下にさがってきにくいため、できるだけ中腰になります。

足は肩幅より広めにして膝を少し曲げ、利き手ではない方の手を膝に添えましょう。

添えた手に体重をかけると中腰姿勢が楽になります。

 

ポイント② 身体の力を抜く

カップを使いはじめたころは、「挿入や取り出しがうまくできなかったらどうしよう…。」と緊張してしまいますよね。

そうすると、ついつい身体にも力が入ってしまいまい、カップが取り出しにくくなります。

ポイント①でご紹介した姿勢をとったら、まずは大きく深呼吸をして脱力しましょう。

カップと取り出す指先以外は、肩から足の先までの力は抜いてリラックスです。

「ふぅ〜」と口に出しながら脱力すると、いい具合に力が抜けますよ。

 

ポイント③ 骨盤底筋を使っていきむ

姿勢の確認と脱力ができたら、今度は排便をするときと同じように骨盤底筋に力を入れて、「ん〜っ!」といきんでみましょう。

コツは、下腹部に力を入れて、中に入っているカップを外に押し出すイメージ。

指は人差し指か中指のどちらかを選んで、膣の入り口で待機させておきましょう。

指を第一関節が隠れる程度に挿入しておくと、なおよしです。

息を吐きながら「ん〜っ!」といきむと、そのうちにステムがちょこんと顔を出し、指先に触れます。

焦らずに落ち着いて一つ一つの動作を確実におこなえば、ステムをすぐに見つけることができますよ!

月経カップ

ケース②「ステムはつまめたけど、リム(カップの縁)が引っかかって取り出しにくい。」

<実際にいただいたお問い合わせ>

カップを使い始めて快適に過ごせていますが、取り出しにはまだ練習が必要そうです。ステムはすぐに見つけられるのですが、そこからスムーズに取り出すことができず、時間がかかってしまいます。焦って取り出してしまっているからか、リムが膣の入り口でつっかえてしまいます。痛みなどはないのですが…。

 

<アドバイス>

この場合はステムを見つけてつまむところまではできているので、あと少しの工夫でスムーズに取り出すことができます。

カップをスムーズに取り出すポイントは「膣の壁とカップの密閉を解除させる」ことです。

密閉を解除せず、そのまま力ずくでステムを引っ張るとどうなるでしょうか?

膣内が吸引されて、膣の壁や子宮頸部に痛みや違和感が生じてしまいます。

ステムが指先に触れたのを確認したあとは、いきみを継続させながらカップの底(根元)を2本の指でつまんでみてください。

カップをへこまして(またはつぶすイメージ)リムを膣の壁からはなすと、空気穴から空気が流れるので密閉が解除できます。

リムが広がったままだと、膣の入り口を通過する際にひっかかって痛いので、徐々にカップをすぼませながら、最後はスルっと抜きます。

カップが完全に外に出てくる最後の最後までカップ全体をすぼませることを意識してください。

そのとき、カップを膣内でへこますことでカップに溜まった経血が膣内にこぼれて、子宮に逆流してしまうのではないかと心配される方もいますよね。

子宮の筋肉によって経血が押し出されて膣に出てくる子宮の入り口は、非常に小さな穴のため、カップをつけたまま逆立ちをしたとしても膣に流れ出た経血が子宮に戻ることないといわれています。

カップから膣に経血がこぼれても問題ありませんので、安心して取り出してみてください。

 

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ケース③ 「指がすべって取り出しにくい。ステムが切れそうで心配…。」

<実際にいただいたお問い合わせ>

カップ経験者です。2つ目のカップは容量があるスーパージェニーにしました。スーパージェニーのステムは短くて細いため、つまめたとしても指がすべってしまい、取り出しにくいです。これまではリング型のステムだったので取り出しやすいと感じていました。そのうちステムが切れてしまうのではないかと心配です。ステムが太いエヴァカップにすればよかったのかな…と思っています。

 

<アドバイス>

この方がおっしゃる通り、スーパージェニーのステムは細くて短いため、リング型のステムに慣れている方にとっては、最初は取り出しにくさを感じるかもしれません。

しかし、ステムはそもそも引っ張るためについているわけではなく、取り出すときにカップの位置を把握するためのものです。

どんな形状のステムでも、カップが密閉状態になったまま引っ張ると吸引力によって膣に痛みが生じてしまうため、取り出すときはカップの根元を2本の指でギュッとつまみ、密閉を解除しながら取り出してください。

ステムの強度についてですが、勢いよく引っ張ったり、爪を立てたりすると切れてしまうリスクがありますが、正しく使用すれば切れるようなことはほぼ考えられません。

筆者はスーパージェニーを1年半以上使用していますが、取り出すときはカップの根元をつまんでいるのでステムが伸びたり切れたり傷がついたりするようなことはなく、新品だったときと同じ状態をキープしています。

他ブランドのカップに使い慣れている方は、ステムの形状が違っても、その形状に合わせた使い方のコツをつかむだけなので、慣れるのにそれほど時間はかからないですよ。

 

まとめ

生理カップを初めて使う時や、まだ使い方に慣れていないころは、緊張や不安からうまくいかないことが多いです。

筆者も最初のころはいつも心臓がバクバクでした。

焦って取り出した際に、リムが膣の入り口に引っかかって「イタ!」ということも何度もありましたし、密閉を解除しないままステムを引っ張って子宮頸部がキューンとなったこともあります。

しかし、そのたびに「次こそは!」と、自分なりに研究を重ねて、よりスムーズな取り出し方法を追求してきました。

そして1年半以上経過した現在も追求し続けています。

新しいことに挑戦するときはいつでも勇気がいりますが、生理カップに関して筆者は恐怖心よりもワクワク感の方が強かったです。

そして生理中なのにワクワクしている自分に気づいたとき、生理中の自分も悪くないな…と思えるようになりました。

なので、1回使ってうまくいかなかったからといって、落ち込まないでくださいね。

「初めてのことだからうまくいかなくて当たり前!」くらいの気持ちで、上手に使えるようになるまでの過程を楽しみながら、カップとじっくり向き合ってみてください。

happy woman

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インテグロ株式会社 アソシエイトディレクター・生理アドバイザー

1990年東京都生まれ。筑波大学大学院人間総合科学研究科体育学専攻、博士前期課程修了(研究分野:体育史スポーツ人類学)。在学中、カンボジアにてスポーツ指導や小学校体育科教育の普及にも従事。

3歳から水泳を始め、高校3年時に全国高校総体400m個人メドレー第3位。約18年間の競技生活を経て引退後、競泳選手として生理と向き合ってきた経験と、途上国生活で満足する生理用品に出会えず苦労した経験から、生理について他者と情報共有することや、生理用品の重要性を感じました。そして生理カップとの出会いをきっかけに、女性がより快適で自由に過ごせるように、そして分野問わず国内外でアクティブに活躍する女性たちをサポートしたいと思うようになりました。日本ではまだまだタブーとされている生理や女性の体についてもっとオープンに話せるような環境をつくっていきたいです。

・愛用の生理カップ:スーパージェニーのスモール(ブルー)

・愛用のサニタリーショーツ :ステインフリーのビキニ(ピンクドッツ)