つらい生理痛の敵!夏だからこそ体の冷えには気をつけよう

「冷えは万病の元」と言われるほど体に悪影響を及ぼし、生理痛を強くするだけでなく生理不順の原因にもなります。

今回はつらい生理痛の敵でもある「冷え」に注目します。

逆体温が1℃上昇するだけで免疫力が5倍も6倍も上昇すると言われるほど、私たちの体温は重要な役割を担っているのはご存知ですか?

夏は体が温まるイメージが強いですよね。

しかしながら、夏は体が冷える環境がたくさん整っているのです。

生理痛がつらい、生理不順だという方は、ぜひこの時期に自身の生活習慣と冷えについて見直してみましょう。

関連記事:

ひどい生理痛はなぜ起こるのか?

生理痛がひどい!それってもしかしたら月経困難症かも。

体を冷やす生活習慣とは

季節に関係なく体を冷やす生活習慣について考えていきましょう。

そもそも体の冷えは、気温などにより体の外から冷やされる外的要因と、食生活をはじめとする生活習慣によって冷えてししまう内的要因があります。

では、具体的にどのような習慣が体を冷やす要因になっているのか、自身の生活を振り返ってみましょう。

特に、最近生理痛がひどくなった、月によって生理痛の強さが変わるなどの変化を感じている方は要注目です。

 

運動不足

普段みなさんが体を動かす時に機能する「筋肉」は、体温を作る上で非常に重要な役割を果たします。

私たち人間は常に熱を発していますが、その中でも熱の40%は筋肉から作られているのはご存知ですか?

ということは、運動不足によって筋肉が減っていくと体は冷えやすくなります。

体が冷えたとき、厚着をするのではなく体を動かしてみてください。

熱を作り出す筋肉は、その70%が下半身に集中しているので下半身の運動を行うことがより効果的です。

ジムに通ったり、激しい運動をしなければいけないわけではありません。

ウォーキングや部屋の中でもできるスクワットのように道具を必要としない運動でも効果は期待できますよ。

筋肉は血液を全身に送り出す役目がありますので、ぜひ筋肉を動かして血流を促してみてください。

 

ストレスが多い

人間はストレスを感じるとアドレナリンやノルアドレナリンという緊張ホルモンが分泌されます。

このホルモンは血管を収縮する働きがあるため、全身の血行不良の原因になります。

血行が悪くなると体温も低下し、冷えを感じやすくなりますよね。

生活をしていると、いろいろな場面でストレスを感じると思いますが、そのストレスを解消する方法を各々で見つけることが大事になります。

もちろんリラックスする習慣を付けるという方法もありますが、軽い運動もストレス解消には役立ちます。

運動することで筋肉が付いて、体温が作られやすい体にもなるので一石二鳥ですね。

 

シャワーしか浴びない

お風呂につからずにシャワーしか浴びないという場合、体の表面は一時的に温まりますが、体の芯は冷えたままなので結果的に体は温まりません。

冒頭でもご紹介しましたが、体温が1℃上昇するだけで、免疫力は5倍にも6倍にもなります。

暑い夏でも、湯船にじっくりと浸かり体の芯まで温めることが大切です。

だいたいじんわりと汗ばんでくるころが体温上昇の目安ですよ。

ひとり暮らしだと、毎日湯船に浸かるのはガス代や水道代がかかって厳しいですよね。

その場合は、週に○回など定期的に温める習慣をつけていきましょう。湯船に浸かるとリラックス効果も得られるので、自律神経が整ったり、ストレス解消にもつながります。

ただし、熱すぎるお湯に浸かるのはやめましょう。すぐに出たくなってしまうので体の芯までは温まりません。

おすすめは、ぬるめのお湯にゆっくりと浸かることです。

生理中に効果的な入浴をする女性

 

 

冷房にあたりすぎ

夏には欠かせない冷房ですが、冷房のあたりすぎもまた冷えの原因となります。

人体の構造には、暑いと体表に近い血管が広がって熱を放出し、逆に寒いを血管が収縮するという仕組みになっていて、この仕組みをコントロールしているのが「自律神経」の働きです。

しかし、温度差が激しくなるとこのコントロールは効かなくなります。

自律神経が対応できる温度差はおよそ7℃と言われているので、それ以上の温度差が激しい環境にいると自律神経の機能は乱れてしまうのです。

夏の暑い日は外の気温が35℃以上になりますよね。

もし冷房の設定温度が28℃以下に設定されていた場合、自律神経の機能が乱れやすいということになります。

冷房を使用する場合は外気温と設定温度に気をつけ、会社など自分で設定ができない環境にいる場合は羽織るものを持ちこむなどして調節するようにしましょう。

無理に冷房の使用を控えると、熱中症のリスクが高まるので注意してください。

 

冷えを招くファッション

季節感を出すのは大切ですが、あまりにもファッション性を重視し、夏だからといって無理に露出を増やしたり、薄着になったりするのは冷えの原因となります。

また、窮屈で体を締め付けるような格好や、足をすっぽりと覆うブーツなども血流を滞らせるので結果、冷えにつながります。

夏用の機能性インナーなどをうまく利用し、無理のない服装を心がけましょう。

首回りが大きくあいた服、フィット感の悪い服、締め付けが強い下着、きつい履き物などはすべて血流が滞る原因となりますので、ご自身のファッションを一度見直してみてください。

どうしても薄着をしたいという場合は、冷房が効いている時用に羽織りものを持ち歩くようにしましょう。

 

ダイエットや不規則な食生活

食べ物も体温を保つ上で非常に重要な役割を果たします。

まず、間違ったダイエット(食事制限)で肉や魚などのタンパク質を控えがちですが、これは体の冷えを招きます。

筋肉をつけるために必要なタンパク質は体温を上げるために必要ですので、極端に制限するのはやめましょう。

「甘いものは別腹!」とついつい手がのびてしまうお菓子やデザート類ですが、それらに多く使われている白砂糖もまた冷えの原因となります。

絶対食べてはいけないというわけではありませんが、ほかの食品とバランスよく取り入れるようにしましょう。

血の巡りを良くする栄養素にはビタミンC・ビタミンE・ミネラル類が良いと言われています。

手軽にサプリメントで摂取できるものばかりですが、サプリメントはあくまでも「補助食品」です。

基本は食品から摂取することを心がけ、足りない部分をサプリメントで補うようにしましょうね。

 

睡眠不足

睡眠不足は、体温の調節の役目を果たす自律神経の機能を乱し、美容や健康に悪影響を及ぼします。

睡眠の不調(不眠・寝不足など)は冷えを招き、冷えは眠りを妨げるのです。

人の体は、夜に手や足から熱を放出し、体の深部体温を下げて休息モードになる仕組みになっていますが、冷え性だとこの体温調節がうまくいかずに不眠や寝付きの悪さにつながります。

同時に、女性ホルモンの分泌も減るため血管が常に緊張状態のまま、冷えを招きやすくなるという悪循環に陥ります。

質の良い睡眠をとるためにもなるべく睡眠時間を確保し、ついやってしまいますが寝る前の「スマホ操作」を控えるようにしましょう。

また前述したように、夜は手や足から熱を放出する仕組みになっているので、その放出の妨げになる「靴下をはいたまま寝る」ことはしないように注意しましょう。

温まると思ってやっていたとしても、かえって冷えを招く原因となる場合もあります。

 

まとめ

今回は生理痛の敵である「冷え」に注目し、体を冷やしてしまう生活習慣についてご紹介しました。

みなさんどのくらいあてはまりましたか?

夏は体が温まるイメージがありますが、逆に冷えやすい環境がたくさん整っています。

すべてを一気に変えることはとても大変ですが、できるところから少しずつ改善していきましょう。

自律神経や女性ホルモンを整えることは、生理痛を和らげるだけでなく健康や美容にも大きな影響を与えます。

さらに、今回取り上げた項目を見てみると全てが連動していますよね。

運動することで熱を生み出しやすい体にするだけでなくストレス解消につながったり、湯船に浸かることで自律神経のバランスが整って質の良い睡眠につながったりなど、体に良いサイクルができあがります。

実は冷えやすいこの夏の時期に、体を温める習慣を身につけていきましょう!

 

関連記事:

生理痛緩和に効果的な飲み物・悪化させる飲み物とは?

排卵痛と生理痛、どちらもつらいけれど、どう違うの??

毎月ちゃんと生理きてる?生理周期と生理期間、経血量について考えてみよう。

 

参考:

「冷え性を克服するための6つの改善策 冷え性の原因は血行不良」一般社団法人 日本生活習慣病予防協会(2016年1月)

こちらもおすすめ