女性の心とカラダを左右する、女性ホルモンと生理の関係とは?
2021.09.03女性ホルモンの分泌と生理は深くつながっていて、女性の心とカラダは生理周期に合わせて変わります。
自分に合ったライフプランを描くためにも、女性ホルモン分泌のメカニズムを知って、排卵、妊娠、生理などについてよく理解しておくことが大切です。
女性のカラダをコントロールするホルモン
女性のカラダは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類の女性ホルモンのはたらきによってコントロールされています。
卵巣ホルモンは、女性らしさをつくるホルモンで、乳房や子宮、皮膚、骨などの発育を促し、女性らしいカラダをつくります。
卵胞ホルモンは、妊娠に備えるホルモンで、受精卵が着床しやすいように、子宮内の環境を整えます。
これらのホルモンは、女性が妊娠、出産できるカラダをつくるために、一定のリズムで卵巣から分泌されています。
これらのホルモン分泌をつかさどっているのは脳で、その指令は、視床下部→脳下垂体→卵巣の順に伝達されます。
ホルモンと生理のメカニズム
女性ホルモンの分泌と生理は深くつながっていて、女性のカラダと心は生理周期に合わせて変化しています。
脳下垂体、卵巣、女性ホルモン、子宮内膜のそれぞれの関係と変化を知れば、生理のことがよく理解できるようになります。
- 脳下垂体から、性腺刺激ホルモンの卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されます。
- 卵胞刺激ホルモン(FSH)は、卵巣にある原始卵胞を刺激し、そのなかのひとつが成長を始めます。
- 発育した卵胞から、卵胞ホルモンが分泌されると、子宮内膜が徐々に内膜を厚くしていきます。
卵胞ホルモンの分泌量が増えると、脳下垂体から黄体化ホルモン(LH)が分泌されます。 - 黄体化ホルモン(LH)は、成熟した卵胞を刺激して、卵子が外に飛び出します。これが排卵です。
- 排卵後、卵子が出ていった卵胞は黄体に変化し、黄体ホルモンを分泌し始めます。このとき、少量の卵胞ホルモンも分泌されます。
- 黄体ホルモンが分泌されると、子宮内膜は厚みを増し、受精卵が着床できるよう準備をします。
- この時期に受精しなければ、黄体ホルモンと卵胞ホルモンの量は激減し、いらなくなった子宮内膜がはがれ血液と一緒にカラダの外に出ていきます。これが生理です。
ホルモンバランスの乱れと改善方法
女性ホルモンは、正常な状態であれば、卵胞ホルモンと黄体ホルモンは、一定の周期で分泌量を増減させバランスを保っています。
ホルモン中枢をつかさどる脳の視床下部は心の影響を受けやすく、ストレスを受けると ホルモンの分泌量に影響し、生理不順や無月経などをおこすことがあります。
女性ホルモンは、栄養状態にも影響されるため、無理なダイエットなどで急激に体重が減ると、生理トラブルがおこる可能性があります。
強いストレスや極度の疲労により、脳からのホルモン指令が乱れると、卵巣の動きが低下し女性ホルモンの分泌が悪くなります。
その結果、生理不順となり、血行、筋肉、関節、自律神経系、免疫系に支障が生じます。それが、頭痛やめまい、のぼせや冷え、イライラや不眠、肌荒れなどカラダと心の不調の原因となるのです。
ホルモンバランスを整えて心身ともに健康でいるためには、睡眠、食事、ストレスマネジメントなどのライフスタイルを見直し、生活習慣を整えることが大切です。
食事の時間や就寝と起床の時間をなるべく一定に保つなど、規則正しい生活を目指しましょう。
また、ストレスを感じたときには、軽い運動やストレッチをしたり、お風呂にゆったりつかってリラックスしたり、好きな音楽を聴いたりするなど、自分が心地よいと感じる時間をつくるようにしましょう。
ホルモンのバランスが整い、カラダも心も元気になります。
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