男の私が生理用品のナプキンを試してみた〜第3話〜
2018.07.19今回、男性が女性の生理のつらさや悩みを理解すれば、家庭や職場で男女の関係がよくなるのではと思ったことがきっかけで、何か私にも体感できることはないかと妻と一緒に考えた末、「男の私が生理用ナプキンを試してみる」という実験を真面目に行いました。
具体的な実験方法は、ナプキンに経血の代わりに片栗粉のとろみのついた水を投入し、パンツにそのナプキンを装着して、いつものようにキッチンで料理をして妻と一緒にベランダでワインを飲みながら食事をするというもの。
時間にすると約2時間、ナプキンをつけたまま普段通りに過ごしてみました。
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世の中の女性にぜひ伝えたいこと
この実験によってまずわかったことは、湿ったナプキンが想像以上に非常に不快であるということでした。
男性の私には体験したことのない何ともいえない感触で、今も忘れられないくらいです。
約40年もの間、毎月毎月、この不快感とともに普通に日常生活を送っている世の中の女性たちは本当にすごいと思います。
実際には、ナプキンの不快感だけでなく、人によっては生理痛やイライラなどの症状も加わるということなので、生理中に子育てや仕事をいつも通りこなしている女性を考えるとただただ尊敬するばかりです。
多くは男社会の職場で、生理中であろうといつもと変わらず笑顔で頑張っている女性たち、たとえば、人前でプレゼンをしたり、長時間にわたるミーティングに参加しているとき、立ち仕事、拘束時間が長い仕事をしているときなど、さぞかし大変だろうと想像します。
また、子育てと仕事を両立しているお母さんたち、いつもおしゃれしてきれいにして、頑張っている女性の裏側には大変な努力があるのだなぁと感じました。
最近、月経カップを購入された小さな子供を持つお母さんから、「生理でも子供と一緒にお風呂に入れるようになってよかったです!」というコメントをいただきました。
女性が、生理の血を子供に見られたくないと心配しているなんて男性の私は全く知りませんでした。
私は今なら、多くの女性がよく旦那さんのことを身勝手だと言いたくなるのも理解できます。
男女の関係をよりよくするために
私は、心と体と社会的なバランスが保たれていること、これこそが健康であると思っています。
そのためには、夫婦やパートナーとの健全な関係性がとても重要と言えるでしょう。
その一方で、本当に難しいのは男女のコミュニケーションであり、お互いの理解が足りないためにひずみが生まれたり、子供に固執してしまう妻に対し男性は居場所を外に見出すなど、一言では片付けられない難しさを秘めています。
どちらがゴミ捨てをする、皿洗いをする、というような家事の役割分担を決めるのもよいのですが、おそらくそれ以上に、日々職場や家庭であったことをお互いに話したり、その日に見たり聞いたりしたちょっとしたことを会話したりすることが重要だと思っています。
仕事や子育てで大変なときには、女性は頑張っている姿を男性に褒めて欲しいし認められたいはずです。
それは男性も同じです。
お互いに優しさや少しの配慮があればうまくいくのだと思います。
そのような理想的な関係に近づくために、まず男性は、「女性はとても努力していて、女性はその努力をパートナーに少しでも理解して欲しいのだ」という構造を理解すれば良いのだと思います。
全ての男性が生理用品を使って女性の気持ちを理解するべきとは言いませんが、簡単にできるうえ、けっこう盛り上がるのでやってみる価値はあると思います。
生理についてオープンに話そう
最近メディアを見ていると、「生理は恥ずかしいことではない」という女性たちからのメッセージが世界的に増えてきていますよね。
そのなかでも、最近イギリスの生理用品メーカーが革新的なCM展開をして話題になりました。
女性が流すのは青い液体ではなく赤い血です。
見慣れない男性にはかなり衝撃的です。
今回、女性の生理のことを理解したことで、あらためて気がついたことがあります。
動物生理学的にみると、ヒトは哺乳類であり、母親のお腹の中で育ち、生まれた子供は母乳で育つということが原点にあることです。
それを私たちは忘れているのではないでしょうか。
生理はヒトの生殖機能の欠かせないもののひとつです。
それにもかかわらず、生理はタブー視されていたために昔から女性は生理を男性にわからないように隠すように努力してきました。
その後、男女機会雇用均等法ができたことで女性が社会に出る機会が増えましたが、男女の生殖機能の違いを無視したまま、女性は男性と同じように働くことを求められるようになりました。
また、同時に生理用品が進化したことで、生理はますます男性にはわからない存在となってしまいました。
その結果、女性だけが常に生理と向き合い、私も含め多くの男性は、生理の血がどこからどれくらい出るのかも全く知りません。(妻には驚かれましたが・・・)
男女ともに、ヒトは哺乳類として、生殖機能を持っていること、生理とはどんなものなのかを小さい子供のころから学ぶべきだと思います。
そうすれば、男性は最初から女性をいたわることが自然にできるようになると思うのです。
心やさしい男性であれば、生理を知らなくても彼女が生理だと聞いたら何かしら配慮しようと努力するかもしれません。
でもその行為が女性にとって的はずれかもしれませんよね。
勝手に想像だけで配慮するのではなく、相手の状態を理解したうえで適切な配慮ができればなお効果的です。
そこで、男性から女性へぜひお願いしたいことがあります。
多くの男性は、女性の体の仕組みや生理のことをわかっていないこと、気になっても何となく恥ずかしくて聞きにくいこと、女性がイライラしている理由がわからないことを知ってほしいのです。
なぜそうなってしまったのか、それは社会全体が生理は女性限定の話としてタブー視して隠してきたからかもしれません。
小学校の保健の授業を思い出しても、生理の話はなぜか男女別にされ、男子は生理についてほぼ何も教えてもらっていません。
もちろん最近はインターネットやSNSなどで以前より生理のことがオープンになってきているので、男性も積極的に知識を得ることは可能です。
でも、できれば、パートナーと会話をして信頼関係を構築できれば理想的だと思います。
最後に
生理でお腹が痛いとき、生理用品が不快なとき、イライラするとき、それをパートナーに理解してもらえることで、日々生理と向き合ってがんばっている女性たちにもっと笑顔が増える、その笑顔をみた男性も元気をもらえる、そんな社会になればいいなと思っています。
ぜひこのブログをパートナーと一緒に読んで欲しいです。
男性はこの手の話はとても恥ずかしいと感じる人が多いですし、なかなか急には受け入れられないかもしれませんが、何かのきっかけになるとうれしいです。
男性のみなさん、ぜひ生理用品をパートナーからひとつ借りて試してみてください。
そしてパートナーや奥さんと色々話してみてください。
おそらく話してみるとおどろくことがたくさんありますよ。
もっと女性を理解したいと思う男性へのおすすめは、やはり片栗粉を水に溶かす方法です。
不快感は半端ないですよ。
これで、男性の私が生理用ナプキンをつけてみる実験の報告は終わりです。
今回ナプキンを試した後に、6月についに日本で発売となった最新の生理用品のひとつ、ナプキンのいらない吸収型サニタリーショーツ「エヴァウェア」がナプキンと比べてどれほど快適なのかをぜひ体感したいと思い、こっそり足を通してみたのですが、残念なことに私の太ももにはショーツの足繰りの部分がきつすぎて痛くて痛くてサイズ的に無理なことがわかり断念しました。。。
女性はあまり知らないかもしれませんが、実は多くの男性は、尿のキレが悪くてトイレの後に下着からズボンに染みることを気にしているのです。
特に、ベージュや薄いグレーのスボンの場合にはかなり心配です。
そのため、吸収力抜群の「EvaWear FOR MEN」ができることを密かに願っているところです。
そして、他にぜひ試してみたいものは、最近、ナプキンよりエコで快適だと注目されている「月経カップ」ですが、どうしても試せる方法が思いつきません。
何か他に良いアイデアが思いついたらぜひ教えてください。