つらいのは生理痛だけじゃない!排卵痛ってなに!?

2019.07.10

生理(月経)がくると生理痛でつらいというのは多くの女性が経験していると思いますが、排卵期にもさまざまな不調が身体にあらわれるのはご存知ですか?

生理が終わり、次の生理がくるまでの中間に起こる下腹部痛を「排卵痛」といいます。

排卵期というと代謝が上がって活動的になり、ダイエットにも非常に優れた時期という認識がありますよね。

生理日管理アプリ「ルナルナ」ではこの時期を「キラキラ期」と呼んでいます。

しかし、排卵期にさまざまな不調で悩まされている女性が多いのも事実なのです。

今回は、排卵期に起きる排卵痛やそのほかの不調について詳しく説明します。

 

排卵痛っていつ起こるの???

排卵痛は、28日周期で生理がくる場合、生理が終わって約2週間経ったころに起きるといわれています。

必ずしも排卵日ぴったりに起こるとは限りません。

前後含めて約3日間に痛みを感じることが多いです。

排卵痛の強さは生理痛と同様に個人差があるため、軽い人もいれば痛みが強くて起きるのもつらいという人も…。

ついつい生理痛ばかりが注目されてしまいますが、排卵痛で悩んでいる女性も多いということを、ここで一度知っておきましょう。

生理ではないのに、「なんだか身体の調子が悪いなぁ。」と感じているのであれば、それは排卵痛が原因かもしれません。

 

排卵痛のメカニズム

まず、身体では排卵が起きる前に、卵子が成熟する「卵胞期」というのがあります。

この時に子宮内膜は少しずつ厚みをおびていき、身体は妊娠をするための準備に入るのです。

卵胞期で次第に成熟した卵子は、黄体形成ホルモン(LH)の働きによって卵胞を破り、卵巣から排出されるのですが、この現象のことを「排卵」といいます。

排卵後の卵子は卵管へと移動し、精子との受精を待つためこの時期が最も妊娠をしやすいのです。

排卵痛は、排卵の際に卵子が卵胞を破るのが痛みとなって現れるといわれています。

しかしそれだけではなく、卵巣の腫れや、排卵の際に出た卵胞液が腹膜を刺激した結果、排卵痛となってあらわれるともいわれています。

 

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排卵痛とはどのような症状なのか。

排卵痛の代表的なものが下腹部の痛みです。

軽い場合はチクチクとした痛みですが、ひどい場合はズキズキと痛むこともあります。

下腹部でも全体的に痛いこともあれば、左右どちらかが痛むこともあるので位置は定まっていません。

下腹部以外では、腰や足の付け根などの痛みとしてあらわれることもあります。

「あれ?早めの生理かな?」と勘違いすることもあるかもしれませんが、生理と生理の中間にあらわれるような痛みであれば、排卵痛を疑ったほうがよいと思います。

次に多いのは「頭痛」。

生理が終わってから排卵期にかけて、女性の身体では卵胞ホルモンの分泌量が増加します。

このホルモンは妊娠の手助けをしてくれる大切な働きを持つと同時に、血管を拡張させる作用も持つので、場合によっては偏頭痛のような痛みが起きるのです。

 

下腹部痛・頭痛以外にも起こる症状

下腹部痛や頭痛以外にも眠気やだるさ、めまいなどの症状もあります。

排卵によるホルモンバランスの関係で冷えを感じたり、骨盤周りの筋肉の動きが悪くなったりもします。

さらに、痛みはありませんが排卵期に卵胞ホルモンの分泌が大きく変動すると起きる「排卵期出血(中間出血)」があります。

これはごく少量の出血で特に心配することはありませんが、出血量が多かったり、頻繁に起きたり、長く続いたりする場合には、専門医に相談することをおすすめします。

 

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排卵痛になったらどうすればいい?

排卵痛は、病気ではないため特に心配する必要はありませんが、人によっては痛くて動けないなどのつらい症状で悩まれている方もいます。

では、実際に排卵痛になったらどうすればよいのか、痛みが軽減する方法をいくつかご紹介します。

 

軽い運動やストレッチ

身体の血行をよくするという点で、軽い運動やストレッチは効果的です。

激しい運動は症状が悪化する可能性があるので控え、散歩などの軽い運動がよいですよ。

適度な運動はストレスの解消にもつながるので、時間と心に余裕がある場合は思い切って外に出てみましょう!

動くのがつらい場合は室内でストレッチすることが効果的です。

下腹部痛のほかに、腰痛・骨盤周り・足の付け根の痛みを感じる場合もあるので、下半身を中心にストレッチすることで症状が改善されます。

これらのストレッチは痛みを感じる時だけに限らず、普段から続けておこなう習慣をつけておくと、生理痛や排卵痛の軽減が期待できます!

 

どうしてもつらいならば服薬を

生理痛と同様に、どうしても症状がよくならず、耐え難い場合は薬を使用しましょう。

通常は、薬局に売っている鎮痛薬で十分効果があります。

しかし効かない場合や、薬を使用することに対して不安な気持ちがある場合には、専門医から適切な薬を処方してもらいましょう。

薬の効き目には個人差があります。

医師の指示や、説明書に従って、用法用量は必ず守りましょう。

 

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さいごに

生理痛の女性とプードル

痛いのは生理痛ばかりではなく、生理と生理の間の排卵期にも「排卵痛」という痛みがあることがわかりました。

1ヶ月につらい痛みが2回あると思うと気が滅入ってしまいますが、普段から規則正しくストレスをためない習慣を身につけておくだけでも、痛みの緩和にかなり効果的だといえます。

生理周期の中間に体調が思わしくなく、つらい症状がある場合は「あ、いま排卵期なんだなぁ。」と思い、時が過ぎるのを気長に待ちましょう。

決して自分を責めないでくださいね。

そして、生活に支障が出るほどのつらい症状がある場合は専門医に相談しましょう。

痛みが長く続く場合や、排卵期出血が長い期間続く場合は別の病気の可能性もあります。

自分の身体をよく理解し、大切にしてあげましょう!

 

この記事の監修:宗田聡先生

広尾レディース院長・東京慈恵会医科大学講師(非常勤)
筑波大学産婦人科講師を経て、米国ボストンのNew England Medical Center(NEMC)遺伝医学教室に留学。
帰国後、茨城周産期センター長。その後、女性のこころと身体を総合的にサポートする医療をこころざし、2012年より女性の健康をトータルにケアするクリニック、「広尾レディース」開設。
産婦人科専門医・臨床遺伝専門医(指導医)・アメリカ人類遺伝学会(ACMG)フェロー・産業医・医学博士。
筑波大学、首都大学、東京慈恵会医科大学の非常勤講師。
著書に『ニューイングランド周産期マニュアル』『31歳からの子宮の教科書』『これからはじめる周産期メンタルヘルス』「EPDS活用ガイド」等。