更年期は本当につらい? 更年期って何かを知れば怖くない!

2020.04.20

「更年期になるとつらい症状に襲われる!」「怖い」「どうしたらいいの?」と不安に感じている女性が多いと思います。

でも、更年期とは何か? を正しく知れば、更年期は怖くありません。更年期障害のメカニズムや原因についてお伝えします。

文/増田美加(女性医療ジャーナリスト)

 

更年期の始まりは、うまく言い表せない症状も

更年期の始まりの症状は、「自律神経失調症?」「うつ?」「疲れ?」「それとも風邪?」と思うことがあります。

そのくらい更年期の症状は、多彩で、不安定で、揺れ動きます。

うまく言葉で言い表せない症状も多いのです。自分でもよくわからない症状が起こり、それが更年期の症状と気づかないことが多いのも特徴です。

まずは、更年期に起こりやすい症状を知るうえで、自分に当てはまるかどうかをチェックしてみてください。

 

更年期度をチェックしてみませんか?

「もしかしたら、私のこの症状は更年期かしら?」と思ったら、この「更年期指数チェック」でチェックしてみましょう。

更年期がどの程度進んでいるかによって、どう対処したらいいのかがわかります。

更年期指数チェック

このチェックはあくまで目安ですので、合計点が低くても、ひとつでもとてもつらい症状がある場合や不安がある場合は、婦人科や更年期外来を受診しましょう。

婦人科や更年期外来の医師は、丁寧に相談にのってくれるはずです。

 

女性の一生のうちで更年期はどこ?

更年期は女性の人生のステージとして、どのあたりにいるのかを知ることが大事です。これを知っておくと、更年期の症状や老化対策について理解しやすいと思います。

女性は、男性と異なり、一生の間に体の状態が大きく変化します。

この変化を司るのが、女性ホルモンです。女性ホルモンのサイクルは、今も昔もほとんど変わっていません。

生まれてから、体がだんだん大きくなって、小児期から思春期にさしかかると、初潮がやってきます。女性ホルモンの分泌が始まって、ホルモンの働きがだんだん増えてくる年代が思春期です。

女性としての体の働きが出来上がり、女性ホルモンの働きが活発になって、妊娠、出産にふさわしい時期が、性成熟期です。

性成熟期が終わると、だんだんと女性ホルモンの分泌が衰え、生理(月経)が止まり閉経する時期に入ります。これを更年期といいます。

更年期障害とは

女性ホルモンが減りはじめるゆらぎ世代

女性ホルモンの分泌が盛んで、妊娠、出産が可能な10代後半から40代前半を「リプロダクティブ世代」といいます。

その後、女性ホルモンの分泌が低下し、閉経を迎える45歳から55歳を「メノポーズ(更年期)世代」と呼びます。閉経の平均が50.5歳。その前後、5年間が更年期なのです。

また、最近、この女性ホルモンの変化の中で、性成熟期から更年期に向かう間を“プレ更年期”と呼ぶこともあります。医学的な分類ではありませんが、プレ更年期は40代前半の世代のことをそう呼んでいます。

メノポーズ世代が終わった70代からが「ポストメノポーズ世代」。

女性ホルモンの分泌がピークの時期が続いたあと、だんだんと女性ホルモンの分泌が減ってきます。そして、女性ホルモンの分泌がなくなっていく…。この微妙な時期が更年期なのです。

プレ更年期世代にも、更年期と同じ症状を感じるという女性たちがいるため、プレ更年期という言葉が使われるようになりました。

 

女性ホルモンは45歳ころから急激に減少

更年期の始まりは、ちょうど女性ホルモンが下がりかけた微妙な時期です。女性は、45歳から一気に坂道を転げ落ちるように女性ホルモンの分泌が減少します。

でも、男性の男性ホルモンは、変化が少なく、徐々にゆっくりと減少します。これが男女の差、性差です。

ですから男性には、女性のような更年期障害はほとんどありません。もちろん、男性ホルモンも徐々に減少するのですから、50代後半あたりから不調を感じて、それを「男性更年期」と呼ぶこともあります。

性ホルモンの加齢による変化

 

女性のライフサイクルが大きく変わったから起こること

女性の一生の中で、女性ホルモンの変化は、今も昔も大きく変わりませんが、大きく変化してきたものがあります。それが、女性のライフサイクルです。

まず、長寿になりました。昔は、閉経するころに人生が終わり、寿命50年時代でした。

戦後、女性のライフスタイルがすっかり変わり、栄養と衛生状態がよくなり、今は世界でもいちばんの長寿国です。

女性の平均寿命は87歳を超えています。高学歴になり、仕事をもつようにもなりました。また、妊娠、出産回数が減ったことで、生理(月経)回数が多くなりました。それによる病気や不調も増えています。しかし、女性ホルモンの変化は、今も昔も変わりません。

こうしてみると、閉経後に女性の長い人生があることがわかります。女性ホルモンの分泌が減少する閉経の時期は、45歳から55歳くらいまで。平均が50.5歳です。

長い女性の人生のおよそ半分。人生の折り返し地点が閉経なのです。

 

【昔と今の女性のライフスタイルの変化】

昔の女性の一生

昔の女性は女性ホルモンが減少し、閉経する(哺乳類としての役目を終える)とともに亡くなっていました。

現代の女性の一生

ほとんどの哺乳類は、閉経とともに亡くなります。しかし、現代女性は、閉経で女性ホルモンがほぼなくなって哺乳類(生物)としての役目を終えたあと、40年近く生きるのです。

 

更年期の対策が人生の後半戦を決める!

ところが女性の生物学的なピークは、だいたい20代後半から30代です。それを過ぎて40代に入ると、徐々に女性ホルモンが減ってきて、40代後半の更年期になると体調の変化を感じてきます。

ここからが人生の折り返し地点、まだまだ長い道のりです。

だからこそ、更年期の不調対策が大事です。人生の後半戦をどう生きるかに大きくかかわってきます。

更年期の不調対策は、さまざまあります。婦人科で治療もできますし、食事や運動、日常生活の工夫でさまざまなセルフケアもできます。

関連記事:

生理が上がるときって? 閉経に近づいているってどんな感じ?

生理の終わりかけにナプキンなしで過ごせる快適な方法とは?

生理を早く終わらせる方法とは?布ナプキンや月経血コントロールはどうなの?

更年期を快適に過ごす

女性医療ジャーナリスト

エビデンスに基づいた健康情報&患者視点に立った医療情報について執筆、講演を行う。女性誌『婦人画報』『GINGER』『美的』ほか、女性WEBマガジン『MY LOHAS』『Web GINGER』『女子カレLOVABLE』『@cosme A-beauty』ほかでヘルスケアや女性医療の連載を行う。テレビ、ラジオにも出演。乳がんサバイバーでもあり、がんやがん検診の啓発活動を行う。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。

NPO法人「みんなの漢方®」理事長、NPO法人「乳がん画像診断ネットワーク(BCIN)」副理事長、NPO法人「女性医療ネットワーク」理事、「マンマチアー委員会 ~乳房の健康を応援する会」主宰、「日本女性ウェルビーイング学会」副代表、一般社団法人「ウイメンズヘルスリテラシー協会」理事、NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員