【月経カップ体験談】治療を通して患者さんと喜びを分かち合える、この仕事をずっと続けたい 歯科衛生士 Kさん
2019.06.17歯科衛生士 Kさん
2人の女の子を育てながら、歯科衛生士として矯正歯科で働くワーキングマザー。彼女の強みは、誰とでもすぐに打ち解けることのできるコミュニケーション力。持ち前のやさしい笑顔と自然体で話しやすい雰囲気が患者さんの心をつかみ、ファンも多い。歯の矯正がもっと身近な存在になることを目指し、子どものころからできる予防的な矯正のアプローチ方法の啓発にも取り組んでいる。
*愛用している生理用品:エヴァカップ
Her Lifestyle
現在は2人のお子さんを育てながらお仕事をされているのですね。歯科衛生士になろうと思われたきっかけは何だったのでしょうか?
歯医者さんって、全国どこにでもありますよね。自分の将来を考えたときに、結婚して、もし旦那さんの転勤があっても、どこでも仕事ができると思い、歯科衛生士の資格を取ろうと決めました。
資格を取るまでは金銭面で家族に負担をかけたので、歯科衛生士になったらがんばって、長く仕事を続けていきたいという気持ちがずっとありました。
将来のことまでしっかりと考えられていたとは素晴らしいですね。歯科衛生士のお仕事のやりがいや魅力はどんなところにありますか?
学校卒業後、私は矯正歯科で働いているのですが、矯正は早い人で小学1年生くらいから、最近では50代後半で矯正をされる患者さんもいます。歯科衛生士になって10年経ちましたが、その間にも患者さんの年齢層が幅広くなってきていると感じています。
矯正は治療の期間が長いので、患者さんとは長いお付き合いになります。小さかった子どもが成長していく姿をみることができるときに、喜びを感じますね。また、矯正治療をきっかけに、お口のケアに興味を持ってもらったり、一度きれいにした歯を維持することにつなげていったりできるところが、歯科衛生士の魅力であり、やりがいです。
実は、最初に勤めた歯科のあとに、企業に就職したことがあります。そこでは、現場での経験を活かして矯正に関わる口腔ケアの商品を販売していたのですが、「やっぱり患者さんをと触れ合いたい!」という気持ちが強くなり、再び現場に戻ってきました。
歯科衛生士の仕事で大変だなぁと思うときはありますか?
矯正歯科は、一般的な歯科治療と比べて特殊で、より専門性が求められるので、学校で教わるというよりも、現場に入ってから覚えることが多いんです。治療方針は医院によって違うことも多くて、すべてゼロからのスタート。最初の3年くらいは本当につらかったです。
当時は余裕が全くなくて、毎日上司に怒られながらも、「なんとかしなきゃ!」という気持ちで耐えました。あのころは毎日が修行の日々でしたね。(苦笑)。
時が経ち、だんだんと仕事を覚えていくことで、今のような喜びや、やりがいを感じられるようになりました。
「ここだけは負けない!」という部分は何でしょうか?
私は、初めて受診される患者さんとも、比較的すぐにお話ができるタイプだと思います。
歯とは関係のない話をすることも多いですね。この間は患者さんの仕事の愚痴を聞きました(笑)。
もちろん、治療やケアの話もしますよ。歯のお手入れの方法などを指導しながら、その合間に患者さんの話を聞くことが上手になったと思います。
日々の仕事で心がけていることはありますか?
「歯医者は怖い」というイメージが強くて、治療を開始して間もない患者さんは緊張されていることが多いです。なので、少しでも緊張を和らげてあげて、通いやすい雰囲気を作ってあげられるように心がけています。
特に思春期の中高生は、話しかけても返答が全くないこともありますが、めげずに話しかけ続けるんです。そうすると次第に心を開いてくれるようになるので、そのときは心の中で「よしっ!」って思います(笑)。
少しずつ距離を縮めながら、コミュニケーションを続けていると、患者さんのほうから歯のケアの方法や治療についてなど質問してくれるようになります。患者さんに信頼してもらうためにコミュニケーションは本当に重要ですよね。
お気に入りのオーラルケアグッズはありますか?
イタリア製のデンタルフロスです。
このフロスの特徴は、プラークがゴッソリ取れることが実感できることです。患者さんから、「どうして歯医者さんでフロスしてもらうと、こんなに取れるの?」とよく聞かれるのですが、実はテクニックの問題だけでなく、フロスの糸が全く違うんですよ!
お休みの日はどのように過ごされているのでしょうか?
6歳と2歳の小さい子供がいるので、休みの日は家族と過ごします。ごく普通の家族の日常って感じですね。
実際には、家族の時間というよりも、家事の時間かな。それだけで1日があっという間に終わってしまいます(苦笑)。
Her Period
歯科衛生士ならではの生理の悩みがあれば教えてください。
この仕事では、白っぽい制服を着ることが多いので、生理中はやはり漏れが気になってしまいます。なかには仕事中に経血が漏れてしまい、途中であわてて着替えにいく同僚もいますよ。特に予約が埋まっている日は、なかなかトイレにも行けないので大変です。過去に膀胱炎になってしまったこともあります。
確かに、看護師さんもそうですが、白衣を着るお仕事では特に生理のときは心配でたまりませんよね。今までの生理用品について何か不満がありましたか?
私は経血量が少ないタイプなので、夜用ナプキンも使ったことがないんです。これまでは普通サイズのナプキンで問題なく過ごしてきました。早いと4日で生理が終わるし、生理痛もないし、あまり苦労していないほうだと思います。
ただ、出産を経験したあとから生理に変化があって、急に経血量が増えたんです。そのころから、ナプキンの交換の手間を減らすために、タンポンに変えたのですが、それでも漏れてしまうようになって…。ネットでいろいろと調べているうちに、月経カップにたどり着きました! そしたら、その数日後に偶然にも、職場の上司がエヴァカップを使い始めたところで、スタッフたちに勧めていたんですよ。
月経カップを初めて見たときはどう思いましたか?
私より先に月経カップの実物を見ていた他のスタッフからは「絶対に入らないですよ。」と聞いていたので、「どれだけ大きいの?!」と、ものすごい想像をしていました。なので、初めて実際にカップを見たときには、「これならいけるかも!」と思いました(笑)。
そうだったのですね。実際に使ってみてどうでしたか?
最初からあまり不安な気持ちがなかったからか、挿入もスムーズでしたよ。あまりいろいろ考えずに装着した位置も、たまたま正しい位置だったようで、完璧!
エヴァカップはリムがしっかりしているからこそ、漏れないんだなぁと納得しました。ちゃんとはまっている感じもしたので、それが逆に安心感につながりましたよ。挿入後も、多少の装着感のようなものはあるだろうと思っていたのですが、全くないのでおどろきです。
取り出しも最初からスムーズにできたので、想像してたよりも簡単に使えました!
月経カップを使いはじめてよかったなぁと思うことは何ですか?
月経カップは使う前からよさそうだなと期待していましたが、使ってみたら期待していた以上によいことがばかりておどろいています。
職場でも家でも、ゆっくりと時間がとれないことが多いので、長時間交換しなくてよいのが何より魅力です。ナプキンを使っていたころは、仕事中、常に漏れが気になっていたのですが、今では生理であることを忘れられるのが本当にうれしいです。
また、カップを使うと自分の経血量がわかるんですよね。初めて見たときは、「案外こんなもんなのかぁ。」と思いましたね。
今では、カップがいっぱいになるタイミングも分かってきたので、交換のタイミングもバッチリ!最初のころは念のためナプキンも一緒に使っていましたが、漏れないことが分かってからはおりものシートで十分。ナプキンのゴミ問題が解決されたこともメリットです。
これからの季節、子どもとプールや海に行くことがあるので、そのときにも重宝しそうです。あと私は温泉が好きなんですけど、カップがあれば不安も解消されますね。
こんなに便利な生理用品があるなんて、もっと早く知りたかったと思いますよね。
私は学生時代、練習がかなり厳しいソフトボール部に所属していたんですけど、汗や経血の臭いが気になって、嫌でした。それでも、チームメイトを肩車して階段を登ったり、スクワットしたりしていました。思春期なので、お互いに生理について話すことはなく、どちらかというと隠そうとしていましたね。今考えると、生理中に肩車される方も、する方も嫌ですよね(笑)。あのころにカップがあればよかったのに…と思います。きっと私の娘は、将来的にはカップを使うようになるでしょうね!
月経カップを使うかどうか悩んでいる方へアドバイスをいただけますか?
私は「いいな!」と思ったときに迷わずにすぐに使いはじめたので、使わないという選択肢はありませんでした。ただ、ブランドやサイズについては、どれを使ったらいいのか分からなかったので、そこで悩む人も多いのではないかと思います。今私が使っているエヴァカップは、初心者でも使いやすいのでおすすめです。やわらかすぎず硬すぎすちょうどいいですし、挿入してカップが開くときに、パンッ!というので、開いたかどうかも分かりやすいです。
「産後に絶対に月経カップを使う!」と言っている友達がいるので、出産祝いにカップをプレゼントする予定です!カップは、女性同士もらってうれしいプレゼントだと思います。
Her Message
生理についてメッセージをお願いします。
女性のライフスタイルには、変化が多いと思います。生理についてのとらえ方も、その時々で変わっていくもの。ずっとマイナスなイメージだった生理ですが、かわいい我が子の誕生を機に「生理ありがとう!」と思えた反面、産後に生じたトラブルや身体の変化から、生理期間中をいかに快適に過ごすかを考えるようになりました。その結果、月経カップは今の私のライフスタイルには欠かせない存在です。
ライフスタイルの変化に合わせて、今の自分にとって必要なものを選択することで、生理の日をよりベストな状態で過ごすことができるはずです。今は必要ないかなという方も、必要だと思う日がやってくるかもしれません。全ての女性にとって、生理用品の選択肢が増えたことはうれしいことです。
月経カップがあれば、「もっとやれる!!自分の力を発揮できる!!」そんな女性が増えるといいなと思います。
Her Dream
今後の夢や目標についてお聞かせください。
歯の矯正がもっと身近な存在になるといいなぁと思っています。最近はマウスピースで行う矯正などもあるので、以前より簡単に治療をはじめられるようになってきていますし、ぜひ気軽に矯正歯科に相談してもらいたいですね。
実は、歯並びは小さいときの習慣が影響するともいわれていて、子どものころから歯並びが悪くなるのを予防できる方法がたくさんあるんですよ。例えば、姿勢や顔の筋肉の使い方、頰づえをつかない、口呼吸しない、正しいベロの位置などです。
私の子どももそうなのですが、口をポカっと開けている子どもがけっこういますよね。彼らは口呼吸していることが多くて、それが習慣になってしまうと、あごがしっかり発達せずに噛み合わせが悪くなり、歯並びが悪くなるということがあるんです。実際、私たちの患者さんにも口呼吸の人が多いと感じています。
大人になってからの矯正の可能性を低くするためにも、また、もし矯正をすることになっても、矯正装置をつけている期間を少しでも短くするためにも、子どものころからの予防的な矯正のアプローチできたらいいですよね!