人生で生理にかかる費用って一体どのくらいなの? 生理用品別でシミュレーションしてみた
2018.05.08*2024年10月16日更新
女性であれば人生の大半を生理とともに生きていくことになります。
個人差はありますが、生理は人生でどのくらいの期間続くのでしょうか?
そして、生理期間に必要な費用はどのくらいなのでしょうか?
今回は生理用品別でシミュレーションをしてみました。
生理期間を少しでも快適に過ごすための参考にしてみてください!
生理は何歳ではじまり、何歳まで続くの?
はじめて生理がくることを「初経(初潮)」と言い、日本における平均初経年齢は約12歳です。
一方で、生理が停止することを「閉経」と言います。
日本における平均閉経年齢は日本産科婦人科学会の調査によると50.5歳、正常範囲は45〜55歳と定義されています。
閉経は、加齢にともない卵巣等の機能が低下するために起きる現象で、閉経の時期が近づくと周期が不規則になり、一般的には経血の量が減り日数が短くなる傾向があります。(稀に量が増えるという場合もある。)
かなり少数派ではありますが、60歳ごろまで月経が続く女性もいるそうですよ。
女性が生理と付き合う期間は40年以上?!
前項から、私たちは生涯で40年ほど生理が続くことがわかりました。(もちろん個人差があります。)
日本女性の平均寿命を見てみると、平成28年に厚生労働省が出した簡易生命表から87.14年という結果が出ています。
実に、人生の半分程度を生理と共に過ごすことになりますね。
1回の生理が約5日間と仮定して、毎月1回くるとすると1年で約60日間、40年間で約2400日間という膨大な日数を占めます。
日数だとあまりピンときませんが、年数に換算すると約7年、回数にすると456回とも言われています。
生理にかかる費用ってどのくらい?
さて、女性は人生のなかで約7年の生理期間があることがわかりました。ではその期間、ナプキンをはじめとする生理用品を買い続けるとどのくらいの費用が必要になるのでしょうか?
今回は生理用品別にシミュレーションしてみました。
今回シミュレーションするにあたり、前項の計算から以下の日数・年数を設定します。
- 1回の生理は5日間
- 生涯生理と付き合う年数は40年間
- 日数に換算すると2400日間
生理用紙ナプキン
日本では生理用の紙ナプキン(以下、ナプキン)を使用している女性が大半なのではないでしょうか。
ナプキンは使い捨てができて、誰でも使いやすく、経血量によってサイズを選べるという点で広く普及されてきたと思います。
経血量によって使う枚数は変動しますが、1日6枚(4時間毎に交換)のナプキンを使用すると仮定すると、生涯で使用するナプキンの合計は14,640円*ほど。(*2440日×6=14,640枚)
ナプキンはレギュラーサイズ(約20cm)のものは1パック約20枚入りで売られていることが多いので、実に732パックのナプキンが必要になります。
ナプキン1パックを300円で計算すると、それだけで20万円以上*の出費になります。(*300円×732パック=219,600円)
夜用ナプキンは昼用よりも価格が上がり、1パックの枚数も半分ほどなので、実際はもっと多くの出費になると思います。
タンポン
日本ではタンポン派の女性はかなり少数派(25%くらいといわれいます)ですが、欧米では約80%がタンポン派だそうですよ。
タンポンは一般的に最大8時間まで使用可能と示されていますが、毎回8時間連続使用するのは衛生的にもよくありませんので、ここでは6時間で交換すると仮定しましょう。
単純計算で1日4本必要になります。
生理の日数が5日間としても、1回の生理で必要となるタンポンは20本*です。(*4本×5日間=20本)
日本では10本入りのパックが300円ほどで販売されているので、毎月600円程度の費用がかかりますね。
生涯の生理においてすべてタンポンで済まそうとすると、9760本*のタンポンが必要になります。(*4本×2440日=9760本)
パックにすると976パック。値段にすると29万円以上*になります。(*300円×976パック=292,800)
ナプキンと比べるとかなり割高ですね。
布ナプキン
近年の国内では、洗えば何度でも使えて、ゴミも出ないので環境にも優しいという点から布ナプキン派も増えています。
使い方にもよりますが、布ナプキンの寿命は約5年間だそうです。
布ナプキンも紙ナプキンと同様に1日4枚使用するとなると、1回の生理で20枚は必要となります。
布ナプキンは洗うことで再利用が可能ですが、洗ってから乾くまでのことを考慮すると、常に10枚程度は持っておく必要があると思います。
製品にもよりますが、安いものは数百円、素材の良いものは2,000円前後しますので、間をとって1枚1,000円で計算してみましょう。
まず布ナプキンを揃えるとなると、1万円*が必要になります。(*10枚×1000円=10000円)
前項で生理が40年続くと仮定すると8回買い換える必要があるので、合計8万円になります。(*10000円×8回=80000円)
ただし、経血をきれいに取るにはアルカリ性の洗剤が適しているため、洗剤代も含めるとさらに費用がかさみそうです。
月経カップ
最後に、最近ナプキンやタンポンに代わる新しい生理用品として注目されている月経カップをみてみましょう。
月経カップは使用方法・保存方法にもよりますが、最長で10年間使用できると言われています。
価格は2000円〜7000円代とさまざまです。
では今回は1個あたり6000円で計算してみましょう。
最初に6000円のカップを購入したと仮定して、最大10年間使用できた場合、生涯で必要なカップは4つで、24,000円ほど。(*6000円×4つ=24,000円)
劣化具合を考慮して5年目に買い替えた又は、2個使いをしたと仮定しても、50,000円前後の費用で済みますね。
シミュレーションした結果
初経というのは人生において最初で最後の記念すべき瞬間であり、その時の状況はいまでも鮮明に覚えているという女性が多いのではないでしょうか?
しかし、その特別なイベントも長い年月を経ると毎月来る恒例行事となり、なんなら身体にさまざまな不快症状をもたらす憂鬱な期間と捉えるようになって、今に至ると思います。
生理がくるたびになにげなく買い揃えて使っていた生理用品も、40年間も続けると思いがけないほどの費用がかかっていることがわかりました。
今回の計算はあくまでも目安ですが、生理用品のほかに、サニタリーショーツ (生理用ショーツ)、生理痛等をやわらげる鎮痛剤、お腹を温めるための腹巻やカイロなどを用意する人も多いと思います。
そうなると、生理関連用品にかかる費用はもっとかかります。
今回ご紹介した月経カップは、初期費用はかかるものの、これまでシミュレーションしてきた中では最も費用が抑えられることが分かりました。
長い目でみると低コストかつゴミも一切出さないためエコにもつながります。
最も費用が抑えられる月経カップに変えてみた。
今回は生理用品にスポットを当てて、人生で生理にかかる費用がどのくらいなのかを考えてきました。
筆者はスポーツをたしなんでいたため、紙ナプキンとタンポンの併用、さらに鎮痛剤も万が一のために常に持ち歩いていました。
汚れたナプキンはすぐに替えたくなってしまうのでトイレのたびに交換していました。
そう考えると先ほどのシミュレーション以上に費用がかかっていた可能性が高いです。ぞっとします。
しかし、最近思いきって月経カップを使うようになりました。
確かに、最初は生理用品に6000円?!と思いましたが、
- エコであることと
- 長時間かつ長時間、繰り返し使えること
- スポーツにも最適!
などの点から勇気を出して購入!
それ以来、ナプキンもタンポンも一切使わなくなってしまいました。在庫がなくならないので困っているくらいです。
月経カップの良い点・悪い点は参考記事をご覧ください。
月経カップは低コストというだけでなく、生理中であることを忘れてしまうくらい快適に過ごせるアイテムです。
ぜひ気になる方はトライしてみてくださいね!
参考記事:
おすすめの月経カップは?形、サイズ、使いやすさを比較してみた。