生理痛緩和に効果的な飲み物・悪化させる飲み物とは?
2018.07.25普段みなさんが好んで飲んでいる飲み物にはどんなものがありますか?
実は食べ物や生活習慣以外に、飲み物にも生理痛を和らげたり、逆に強めたりするものがあることをご存知ですか?
普段何げなく飲んでいる飲み物が生理痛を悪化させているかもしれません。
今回は生理痛に効果的な飲み物と悪化させる飲み物を細かく整理してご紹介します。
ひどい生理痛や吐き気があって薬が手放せない!という方、生理に限らず体の不調で困っている方は、ぜひ症状に合わせて生活に取り入れてみてください。
参考記事:
体を温めやすい食べ物で「温活」。体の内側からつらい生理痛をやわらげよう
生理痛を和らげる効果的な飲み物
では、生理痛を和らげる効果的な飲み物をご紹介します。
生理痛を強める原因のひとつには、「体の冷え」があります。
したがって生理痛の予防や緩和には「温かい飲み物」が有効だといえます。
しかし温かければ何でもよいというわけではなく、飲み物の種類によっては生理痛を強める場合もあるので注意が必要ですよ。
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生理痛緩和にはハーブティーがおすすめ
ひとことに「ハーブティー」といっても、その種類や効能は多岐にわたります。
数あるハーブティーの中でも特に生理痛を和らげるために効果的なものをいくつかピックアップしてみました。
生理痛緩和以外にも、生理前症候群(PMS)にも効果的なハーブティーもあるので要チェックですよ。
カモミールティー
カモミールには胃腸の調子を整えるほかストレスや不安感、不眠にも効果的で、リラックス効果が得られます。
生理前の気分の浮き沈みや生理中のイライラに効果を発揮しますよ。
睡眠の質が高まると、ホルモンバランスが整うので生理痛緩和にもつながります。
ジンジャーティー(生姜)
生姜には「ジンゲロール」「ショウガオール」という成分が含まれていて、これらは体を温めて血行をよくします。
生姜=体を温めるというのは有名ですよね。
からいのでそのまま摂取するのは難しいですが、薬味として摂取するほかにも、お茶にすると飲みやすくなりなります。
ルイボスティー
少し独特な香りがありますが、ルイボスティーには多くの効能があります。
アトピーや花粉症などのアレルギーのほか、胃の不調や便秘、冷え性にも効果的です。
生理中のみならず普段の生活や花粉症シーズンには積極的に取り入れたいですね。
マリーゴールドティー
マリーゴールドには血流促進や発汗作用、体内の毒素を排出する働きがあります。
利尿作用によって生理前・生理中のむくみ改善効果も期待できます。
なにより、ホルモンを整えてくれる作用もあるため生理前症候群にも生理痛にも大活躍のハーブティーです。
ハーブティーの注意点
ハーブティーはスーパーや薬局などで手軽に購入することができますが、中にはカフェインを含むお茶とブレンドされているものがあります。
ブレンドティーなのか、そうではないのか、ブレンドティーの場合は何とブレンドされているのか、成分表を見てきちんと確認してくださいね。
参考:「決定版 ハーブティー図鑑 (フード&ドリンクの教科書) 」主婦の友社(2015年)
ハーブティー以外の生理痛を緩和してくれる飲み物
ハーブティー以外にも生理痛を和らげる効果的な飲み物はあります。
どれもみなさんが日常でよく目にする飲み物ばかりですので、ぜひ生活に取り入れてみてください。
豆乳
豆乳に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンの働きを促す「エストロゲン」と似た働きをするため、生理痛緩和に効果を発揮するといわれています。
そもそも血液や女性ホルモン生成の材料になるタンパク質が豊富に含まれているため、貧血や生理不順の改善も期待できます。ただし、飲み過ぎは栄養過多になるので注意してください。
豆つながりでいうと「黒豆茶」も大豆の一種で、ポリフェノールが含まれており、冷えやむくみに効果を発揮しますよ。
ココア
ココアに含まれるカカオポリフェノールには末梢血管を拡張させて血流を促す働きがあり、冷えやむくみに効果を発揮します。
さらに生理時に不足しがちな鉄分も含まれていて心強い味方です。
ココアには乳糖やブドウ糖、ナッツなどを加えて飲みやすくした「ミルクココア」と、それらの糖分を加えていない「ピュアココア」の2種類があります。
ミルクココアの方が馴染みがあって飲みやすいですがカロリーは高め、健康に良いのはピュアココアだといわれています。
スープも効果的に体を温めます
寒いときには温かいスープが飲みたくなりますよね。
もちろん、スープも体を温めるので生理中にはおすすめしたい飲み物です。
特に、具材をたくさん入れれば便秘解消にもつながりますし、過去にご紹介した体を冷やしやすい野菜や果物もスープとして食べれば気にすることなく摂取することができます。
体を温めやすいと言われている根菜類を入れたスープは内臓から体をポカポカにすることまちがいなしですね。
生理痛緩和をより効果的にするために、「大豆イソフラボン」が含まれる豆乳や味噌をベースに、「豆乳スープ」や「味噌汁」にするのがおすすめです。
生理痛を悪化させる飲み物とは
ここまでは生理痛緩和に効果的な飲み物をご紹介してきましたが、逆に生理痛を悪化させる飲み物をチェックしてみましょう。
いくら温かい飲み物で体が温まったとしても、飲み物の種類、効能によっては逆に生理痛を悪化させてしまいます。
冷たい飲み物
暑い時期には、どうしても冷たい飲み物を手に取ってしまいますが、体を冷やすため生理中にはおすすめしません。
アイスやかき氷も、生理中には控えた方がいいと思います。
飲み物自体の冷たさに加えて、ジュースに多く含まれる白砂糖そのものが体を冷やしやすい効果があるので生理痛の悪化を招く可能性が高いです。
少量ならば問題ありませんが飲み過ぎには注意し、お店などで出されるお冷も可能ならば氷を抜いてもらうなどして、なるべく常温に近い温度で摂取できると良いと思います。
アルコール類
生理中に飲酒はしてはいけない、というわけではありません。
しかし生理中は基本的に代謝が低下するため、アルコールを分解する際の肝臓の負担が大きくなります。
さらに体は普段よりも貧血・脱水気味のため、頭痛や二日酔いが起きやすいです。
いつもだったら平気な量でも悪酔いしたり、体調が悪くなったりしやすいのであまりお酒が強くない方は生理中のアルコール摂取を控えた方がいいかもしれません。
それでもどうしてもお酒を飲まなければいけない場面や、飲みたいときがありますよね。
そんなときは、キンキンに冷えたビールや、氷がたくさん入っているサワーよりも、常温でおいしく、さらにポリフェノールが含まれている赤ワインや、温かくして飲める日本酒などををおすすめします。
そして飲む際はお酒と水を交互に、同じ量を摂取することで酔いにくくなりますよ。
なお、飲酒前後の鎮痛剤の服用は避けましょう。
カフェインが含まれる飲み物
コーヒーや紅茶、緑茶、烏龍茶などのカフェインを含む飲み物は生理中にはあまりおすすめできません。
その理由は、カフェインは血管を収縮させる効果があるため血液循環を悪くして体の冷えを招き、生理痛を悪化させてしまうからです。
さらに鉄分の吸収も阻害するため、貧血を起こしやすくします。
元気を出したいときに飲む人も多い栄養ドリンクにもカフェインが含まれています。
普段はカフェインを摂取すると、眠気が覚めてスッキリするなどのうれしい効果がありますが、生理前・生理中は控えたほうがいいでしょう。
最近ではノンカフェインのコーヒーも売られています。
どうしてもコーヒーの味が恋しい場合は、それらで代用するよいかもしれません。
参考:
How the Body Regulates Heat(ラッシュ大学医療センター)
Female thermal sensitivity to hot and cold during rest and exercise(Physiology & Behavior 2015年12月1日)
まとめ
生理痛を緩和させる効果的な飲み物と、生理痛を悪化させてしまう飲み物についてご紹介しました。
今回ご紹介した飲み物は生理痛以外にも、美容や健康にも効果を発揮するものばかりです。
とはいえ、好きなものを我慢しずぎるのはストレスになりますので、まずは生理前・生理中だけでも飲み物に気を遣ってみてはいかがでしょうか?