月経カップ比較。エヴァカップとスーパージェニー愛用者がヨーロッパの月経カップ「レディカップ」を試してみた
2018.07.23ナプキンやタンポンに代わる新しい生理用品として日本でも少しずつユーザーが増えている「月経カップ」ですが、未だに薬局などの店頭で手にとることはできません。
一方、このブログでおすすめしている「エヴァカップ」「スーパージェニー」が開発・製造されたアメリカではすでに常識となっています。
さらに、さまざまな種類の月経カップが販売されているヨーロッパでも同様です。
過去の記事でもさまざまな種類の月経カップを比較してきましたが、今回は新たに「レディカップ」という月経カップを比較していきたいと思います。
比較した上で、数ある月経カップの中からひとつを選ぶ際に重要視するべきポイントをまとめていきますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
参考記事:
おすすめの月経カップは?形、サイズ、使いやすさを比較してみた。
月経カップにはサイズがある。初めての月経カップのサイズの選び方とは?
ヨーロッパ生まれの「レディカップ(LadyCup)」とは
私は日本では一番使いやすい「エヴァカップ」と「スーパージェニー」を愛用しているのですが、海外に行く際には現地で流通している月経カップを試して比較してみるようにしています。
今回比較する月経カップはヨーロッパ生まれの「レディカップ」です。
素材には医療用シリコーンを使用していて、製造はチェコ共和国でされています。
10種類以上のカラーバリエーションがあり、サイズはスモールとラージの2種類、他の月経カップに比べると固めでしっかりしているという特徴があります。
サイズは以下の通りです。
<スモール(出産経験なしor25歳以下)>
直径:40mm
カップの部分:46mm
先端(ステム)の長さ:19mm
容量:21.2ml
<ラージ(出産経験ありor25歳以上)>
直径:46mm
カップ部分:53mm
先端(ステム)の長さ:19mm
容量:34.3ml
サイズを見てみると、スモールが容量的に以前比較したスクーンカップやメルーナカップと同じくらいの大きさですね。
一方ラージはスーパージェニーのスモールと、エヴァカップのラージの間くらいの大きさです。
ハンガリーの薬局で購入
今回使用したカップは中央ヨーロッパに位置するハンガリーの首都ブダペストにあるショッピングモール内の薬局にて購入しました。
ちなみに、透明と色付き(ピンク・ブルー)とで値段が変わり、色が付くとやや高くなります。
(透明が日本円で約3500円,色付きは約3700円)
開封
今回は3色しか売っていなかったので、透明のラージサイズを手に取りました。
中には専用の入れ物と説明書が入っています。
(説明書はハンガリー語なのでわからず。)
箱や入れ物などの見た目は可愛いながらも、こう見るととてもシンプルですね。
特徴や触り心地
手に取った大きさは写真のとおりで、ラージサイズですがそこまで「大きい!」とは感じませんでした。
しかし、作りがしっかりしているのでこれまでご紹介したカップの中でもっとも弾力があり、固いという印象です。
パッと見た感じはスーパージェニー、よく見ると形はエヴァカップに似ているかもしれません。
空気穴が斜めに空いていて、空いている箇所が一定ではなく上下に空いているのが他の製品にはない特徴ですね。
さらに、先端(ステム)の作りもやや独特で、空洞になっています。
試してみた。
さっそく生理がきたので試してみました。
月経カップ自体の扱いには慣れているので挿入であたふたすることなく、逆に少しワクワクした気持ちでしたね。
カップ自体が固めで、弾力があることによって、挿入後に膣内でカップを開かせるのが非常に簡単でした。
挿入したら勝手に「バッ!」と開いてくれる感覚です。
念のためカップの先端を指で押したり、カップを回してみたりしましたが、しっかりハマっていました。
ラージサイスですが、大きさはスーパージェニーのスモールサイズと変わらないので挿入のしづらさはありません。
ただ、先端(ステム)がやや長いため、挿入できるところまで挿入した方がいいと思います。
挿入が浅すぎるとステムが当たって違和感があるかもしれません。
7〜8時間経過して観察
挿入後7〜8時間経過後、カップを取り出してみると経血はカップの半分よりも少なめでした。
生理1日目ということもあり、もう少し挿入したままでも量が多くて漏れることはなかったと思います。
ステムが長めになっているので取り出す際にカップを見つけやすかったのですが、デメリットとしては空洞になっている部分は洗いづらかったです。
ずっと使っていく上で、汚れが蓄積していかないかと少し心配になりました。
やはり生理毎の煮沸消毒が大切になると思います。
この日は新たに挿入し直して就寝しました。
迎えた翌朝
約8時間後に起床すると、下着内が不快な感じがしたのでトイレで確認すると経血が漏れていました。
幸いにもエヴァウェアを着用していたので洋服を汚すことはありませんでしたが、「なぜ?」と思いました。
なぜなら、カップを取り出してみると経血はカップの半分以下の量しか溜まっていなかったからです。
こんなことはエヴァカップとスーパージェニーでは体験したことがなかったからです。
漏れた原因として考えられるのは
・あまりにも自分の寝相が悪すぎてカップが動きに対応できなかった
・上下交互に空いている空気穴から漏れた(寝ているとカップが横になる状態になるので)
の2つです。
あくまでも推測なのでなんとも言えませんが、感覚的にはカップの容量が一杯になってしまって漏れた時の漏れと似ていたので、実際の経血量を見たときは(意外で)おどろきました。
仕事場で
朝に挿入し直してから約4時間後、仕事場でトイレに行ったときに見てみるとパンツにうっすらと経血がついていたので念のため取り出して確認してみると経血はカップの3分の1程度の量でした。
ただ洋服を汚すほど汚れたわけではないですし、これぐらいの汚れなら他の月経カップでも考えられるものだったので特に気に留めず、再びカップを挿入し直しました。
さらに5時間後、トイレに行くと、漏れてはいませんでしたがペーパーで拭くとうっすら経血が付いている程度でした。
5時間前の汚れも含めて、おりものシートを付けていればが問題なくカバーできる程度だと思い、それ以降はおりものシートを付けるようにしました。
本来ならば、何も付けずに安心できるのが理想ですが、おりものシートは生理でない日に付けていることが多いので、感覚的には普段と同じように過ごすことができました。
その後
その後は、普通に生活する程度ならおりものシートがあれば問題なく、安心して過ごせました。
しかし、就寝するとなると起きた時に漏れていることが多かったです。
寝ているときはサニタリーショーツかナプキンを付けないと、万が一漏れた場合は洋服を汚してしまうかもしれません。
あくまでも推測ですが、先にも挙げたとおり、レディカップの「空気穴の位置」が関係しているのかなと思いました。
攻略するのはもう少し使ってみる必要があるのかもしれませんね。
感想
では今回「レディカップ」を使ってみた感想を整理してみたいと思います。
・カップ自体が固めで弾力があるため、挿入後にカップを開かせるのがとても簡単だった。
・ラージサイズでもそこまで大きいという印象を受けず、挿入もスムーズにできた。
・カップが固い分、取り外す時に膣との密閉をしっかり解除しないと痛いことがある。
・就寝時は漏れる可能性が高いと感じた。(理由は不明・・・)
・先端(ステム)が空洞になっていることで取り出す時につかみやすいが、空洞部分に汚れが溜まりやすい構造のため衛生面が少し心配。
月経カップを選択する際に見るポイントは?
今回の実験により、数ある月経カップの中から何を基準に選ぶと良いのかを考えてみました。
まず、「カップ自体の固さ」です。
固すぎても取り出す際に少し違和感(何かが生まれるような感覚)がありますが、躊躇してやわらかすぎるカップにすると今度は挿入後に膣内でカップを開かせるのが難しくなります。
次に、「空気穴の空き方と位置」です。
これに関しては推測的な部分が大きいですが、まず穴の空き方について。
斜めに空いているものよりは、まっすぐ垂直に空いているものの方がきれいに洗いやすいです。
斜めに空いているものはどうしても汚れが詰まりやすく、よく洗わないと取れないことがあります。
感染予防の観点からも、長く安全に使い続けるためには、空気穴を清潔に洗いやすいことは意外と重要だと思います。
そして空気穴の位置ですが、なるべくカップの縁(リム)に近い部分に空いているものが良いのかなと感じました。
空気穴の位置が上のほうにあるほうが、カップが経血でいっぱいになったとしても、漏れにくいと思うからです。
まとめ
過去の記事でもさまざまなカップを比較してきましたが、今回新たなカップを比較することで、月経カップを選ぶ際のポイントがより明確になってきたと思います。
しかし、膣は形、大きさ、長さ、伸縮性などが人それぞれ違っています。
個々人の好みの問題も大きいです。
全員に当てはまることではないのであくまでも参考程度にお考えくださいね。
過去の記事では、ほかにもさまざまな視点から月経カップの選び方について取り上げているので、それらも合わせてカップ購入の際の参考にしてみてください。
過去記事:
おすすめの月経カップは?形、サイズ、使いやすさを比較してみた
月経カップにはサイズがある。初めての月経カップのサイズの選び方とは?