#私とサウナと月経カップ 【ムロタマユさん】 月経カップがあったから、サウナに出会えた!

インテグロ×サウナラボの国際女性デー企画「#私とサウナと月経カップ」。

サウナが好きな女性たちに、月経カップを知ってほしい!とサウナと月経カップにまつわるエピソードを集めました。

今回お話を伺ったのは、輸入サウナグッズのショップ「sinä」のオーナー、ムロタマユさんです。 

自宅にサウナをつくり、サウナショップを始めました。

私はサウナにハマりすぎて、ハマってから半年もしないうちに自宅にサウナをつくりました。そこから欧州のサウナグッズを輸入・販売するショップを個人で始めて、今に至ります。それまでは出版社に勤めていたのですが、同時にイスラエルからミュージシャンを招いてライブを主催する、なんてこともしていまして……昔から、思いついたらすぐ行動に移してしまう性格なんです。

ーー テントサウナの中に電気ストーブを置くタイプのサウナは「ムロタ式サウナ」として話題となりました。noteの記事「夢の自宅サウナ生活 ①セルフロウリュへの執念

ショップでは、フィンランドのサウナで実際に使ったサウナグッズや、自分が本当に使いたいものを輸入しています。日本とフィンランドのサウナはだいぶ文化が異なる印象があったので、選択肢のひとつとして、グッズから本場の雰囲気などを感じてもらえたらいいなと思っています。

フィンランドで感じたサウナの魅力

2019年の11月、一足先にサウナにハマっていた夫の希望で、フィンランド旅行をすることになり。でも当時、私はサウナに全く興味がなかったんです! それどころか、サウナは苦しいだけと思っていたので、「またサウナ?」って冷ややかな目で夫を見ていたほどで。だからフィンランドでも、一応サウナに入ってはみるつもりだけれど、合わなかったら夫と別行動すればいいかな、なんて軽い気持ちでいたのですが……

宿泊したホテルのサウナでロウリュ(ストーブで熱されたサウナストーンに水をかけ、蒸気を発生させる行為)をした瞬間に、え、日本のサウナと全然違う! と思ったのが始まりです。まずロウリュができることが驚きでしたね。ロウリュによって湿度と熱の粒子が降ってくるのって、すごくライブ感があって。自分で好みのサウナをアナログに作っている感じでした。ちょっと焚き火の良さにも似てる。なにより、誰とサウナに入るか、どうやって湿度をあげるか、などで毎回サウナの顔が変わってくるのが、とても面白いんです。

サウナグッズの輸入ショップ「sinä」のオーナー、ムロタマユさん

月経カップがあったから、サウナに出会えた!

実は、そのフィンランド旅行でサウナに入れたのは月経カップのおかげなんです! 時期が生理と丸かぶりしてしまって……もし月経カップがなかったら、きっとサウナには出会えていなかったし、自宅サウナも作らなかったし、ショップも始めていなかったでしょうね。

以前、10年間ほどピルを服用していて。そのころは消退出血※と旅行日との調整もできたのでとても重宝していました。ですが、偏頭痛持ちになったのをきっかけにドクターストップがかかってしまい、ピルをやめたんです。

※ 消退出血(しょうたいしゅっけつ)とは、低用量ピルの休薬期間中に、血中のエストロゲンとプロゲステロンが減少することにより子宮内膜が剥がれ落ちて出血すること。

そしたら私の生理の周期が、たったの24日くらいになっていて。平均28日くらいだから、サイクルが早い。でも、ピルも飲めないしどうしようもないので、うまく付き合っていくしかないなあと。そこで、まずは吸水ショーツに飛びつきました。

海外から取り寄せた吸水ショーツを結構使っていたんですが、やっぱり量が多い日には使いづらい。それをどう対処していくかが問題でした。1・2日目に白い服なんて絶対に着れないんですよね。

初めての月経カップ、安心感がうれしかった

そんな折に、フィンランド旅行が決まって。なにかないかと調べていたら、出てきたのが月経カップでした。旅行の数ヶ月前からまず練習として使ってみたのですが、最初はさっぱり入れ方がわからず30分くらい格闘しました。でも慣れればなんてことないですし、なによりタンポンに比べてほとんど漏れないのでびっくりしましたね。

あと、タンポンは生理がきていない状態では使えないですが、月経カップは生理前にも備えられるのが素晴らしいです。フィンランド旅行では、生理がくるかこないかの時期から、とりあえず毎日入れてすごしていたのですが、予想どおり途中で来て。なので、その状態でサウナに入ることになりました。

フィンランドのサウナでは基本的に水着を着ているのと、さらにサウナマットも使っているし……と思っていましたが、ほんとうに全然大丈夫でした。何ヶ月か使ってわかってきたんですが、私の場合は、量の多い1〜2日目に長時間つけていると1日の終わりにやっと漏れ出すくらいなので、サウナの直前に入れておけばまず心配いりません。タンポンだと私はすぐ漏れてきてしまって、ナプキンが欠かせないですし、温浴施設には入れません。でも月経カップなら安心して使えるというのが、すごくうれしくて。

以来、多い日やサウナの日は月経カップ、ほかは吸水ショーツに軽めのナプキンを併用、多い日の睡眠時は夜用のナプキンを……など、さまざまな生理用品をTPOに応じて使い分けています。月経カップによって、ナプキンのストックや、外出時の荷物が減ったのもありがたいですね。

月経カップ スーパージェニー

↑ ムロタさんが今回使用した「スーパージェニー

フィンランド旅行をきっかけに、いくつかの月経カップを試しました。今回使用した「スーパージェニー」で現在4個目です。2年前に出産してからカップの推奨サイズが変わったのもあって、いろいろ持ってます。かたい月経カップだと指で曲げるときにちょっと大変なんですが、スーパージェニーは素材がやわらかくて指で折りたたみやすく、ころっと丸い形も違和感がなく、とても使いやすいです。

また、生理中でも普段と同様に子どもと一緒にお風呂に入れるのが最高です。もし月経カップを使っていなかったら、自分の生理のケアと子どものお世話でバタバタして、毎月至難の業だったんじゃないかなと思います。

サウナグッズの輸入ショップ「sinä」のオーナー、ムロタマユさん

生理の話をもっと気軽に。

私は昔から性や身体に関する情報に自分からアクセスする方でした。でも、どんな場所にどういう部位があるかなど、自分の身体を知らない女性って意外と多いと感じます。それに、生理の話ってなぜかタブーになりがちで。生理中のリアルな悩みや過ごしかたなどを、もっと友だちと気軽にできるようになれば気持ちが楽になりますよね。私は夫とも日ごろから生理や身体の話はよくしますし、夫もそれを自然と受け入れています。

ブルーな日ほどサウナですっきりしたい、という人はサウナ好きにきっと多いと思います。そんな人たちが月経カップによって、いつでもサウナに入れるようになったら、とてもいいですよね。今は月経カップの選択肢もたくさん増えてきているので、ひとつめのカップが合わなくてもあきらめないでいくつかチャレンジしてみてほしいです。自分に合ったカップがきっとみつかると思います。

ムロタ マユさん・プロフィール

輸入サウナグッズのショップ「sinä」オーナー。フィンランドやドイツ、エストニアから日本初上陸のサウナグッズの輸入販売をしています。

 

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【 取材・執筆 協力 】

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