#私とヨガと月経カップ 【ヨガインストラクター&トライアスリート 新倉美代子さん】自然とのつながりを感じながら自分と向き合う時間が好き

オーガニックライフTOKYO 2023への出展に合わせたインタビュー企画「#私とヨガと月経カップ」。それぞれのヨガライフと生理の悩み、月経カップとの出会いのストーリーを集めました。

今回は、茅ヶ崎に住むヨガインストラクター&トライアスリートの新倉美代子さんにお話を伺いました。月経カップを初めて使ったときの失敗談は、今では楽しい思い出だそうです。

愛用中の商品:エヴァカップ

 

ーーヨガとトライアスロンという一見対極にあることをされていますが、それぞれどんなきっかけで始められたのでしょうか?

初めてヨガに触れたのは大学時代です。体を動かすヨガではなく、ヒンドゥイズムという本に出会ってからでした。体を動かすヨガをはじめたのは産後です。産後に体力がなかなか戻らなくて、このままでは子どもを育てられない...という不安から、近所の公園を歩きはじめて、少し体力がアップしてきたころにヨガをやってみました。

その後、ハタヨガやヨガフィットネスなどさまざまなヨガを体験するなかで、身体能力が上がっていく楽しさや、ヨガをした後の心の落ち着きや心地よさを感じ、ヨガっていいなと思いました。いつの間にかヨガが自分の生活に溶け込んでいて、ヨガをもっと学びたい、深めていきたいという思いから、気づいたらアンダーザライトでヨガアライアンスを取得していました。現在は、茅ヶ崎のスタジオで教えたり、ビーチヨガやパークヨガなども開催しています。

ビーチヨガをするヨガインストラクターの新倉美代子さん

トライアスロンをはじめたきっかけは、元々夫がトライアスロンをやっていて「ショートなら君の体力でも出れるよ」と言って、勝手に私の分もレースを申し込まれていたことでした。えっ!?と思いましたが、ヨガとは真逆のスポーツを体験することで、ヨガへの理解がより深まるかもと考え、出てみることに。

当時、公園を歩くことからジョギングができるまでには進歩していましたが、スイムもバイクもはじめて。ペース配分もわからないまま、他の選手たちの見よう見まねで泳いで漕いで走ったら、まさかの2位に入って表彰台に乗ってしまったんです。今までにない強烈な達成感を味わいました。ここから、私のトライアスロンへの道がはじまりました。 

新倉美代子さん 女子トライアスロンのゴール

ーー過酷なスポーツといわれるトライアスロンを続ける理由は何でしょうか?

元男子ハンマー投げ選手の室伏広治さんが昔から好きで、彼の本「ゾーンの入り方」を読んでから、ゾーンを感じてみたいと思っていたんです。そしたら、あるトライアスロンのレース中に、初めてゾーンに入ることができたんです。ゾーンとは、集中力が高まり、感覚が研ぎ澄まされたように感じる状態のことです。自然のなかで体感するゾーンは衝撃的で、それを突き詰めてみたいという思い、これがトライアスロンを続けている理由かもしれません。

 

ーー生理の悩みや困っていることはどんなことでしたか?

トライアスロンのトレーニングでは、生理だから海やプールで泳げなかったり、ランやバイクでは、ナプキンによる蒸れと擦れから肌トラブルに悩んだりしていました。ヨガでは、生理でもピタッとしたパンツをはくので、周りの目がいつも気になっていました。トライアスロンの大会のためにピルを試したこともあるのですが、残念ながら体に合わなくて......仕方なくナプキンとタンポンで過ごしてきました。

ビーチを走る 新倉美代子さん

ーー月経カップを使い始めたきっかけを教えてください。

アンダーザライトのヨガ講師の合津静さんから「月経カップがいいよ!」と聞いていたので気になっていましたが、2019年のオーガニックライフTOKYOのインテグロさんのブースではじめて実物を見たときには、「えー!これが入るの?」と思いました。でも、ブースで説明を聞いているうちに使ってみたくなりエヴァカップを購入しました。

 

ーー月経カップは実際に使ってみてどうでしたか?

最初はドタバタでした(笑)。取り出しのときに、ステムを思いっきり引っ張ってしまって、勢いよくカップが出てきて経血が飛び散ってしまったり。装着位置が浅すぎたのか、装着中にカップが下に降りてきてしまってモゾモゾしたり。そのたびに、カップの先輩の合津さんに相談していろいろコツを教えてもらって、ひとつひとつクリアしていきました。

ほかにも、カップを取り出して再挿入するときに、うっかり除菌タイプのウェットティッシュを使ってしまい、デリケートゾーンがヒリヒリ火を吹くような痛い思いもしました(笑)。今思えばそれもまた月経カップデビューの楽しい思い出ですね。 

月経カップ エヴァカップ EvaCup

ーー月経カップを使ってよかったと思うことは何でしょうか?

何よりタンポンを使わなくなったことがうれしいです。タンポンは水中では紐から水が伝わってきてしまうこと、紐から漏れてくること、腟の分泌物まで吸収してしまうことなど、不安要素がたくさんあったので、タンポンとさよならできたことが革命的でした。

そして、海の遠泳やサーフィンが自由にできるのは最高ですね。

ロードバイクには股擦れの問題があって、摩擦を減らすために専用クリームを塗ったりするのですが、生理中はナプキンやタンポンの紐も擦れの原因になるんです。月経カップなら外に出ているものが何もないので完璧です。私が使用しているエヴァカップは最長12時間装着可能なのでロングライドも安心です。ただ、漕ぐときに腹圧がかかるからかカップが下りてきてしまって、まだうまく使いこなせていなくて......今はカップのサイズを変えてみたり、装着位置を調整してみたり、いろいろ試しているところです。早くベストな方法を見つけたいです。

トライアスロンでロードバイクを漕ぐ新倉美代子さん

ーー月経カップが気になっている人へメッセージをお願いします。

私は月経カップによって生理や自分の体をポジティブに受け入れられるようになりました。月経カップを使いはじめたときに、「どうして不安なんだろう?」「どうやったらうまく使えるかな?」「なんで指に血がつくのが嫌なのかな?」など、いろいろなことを考えながら、自分の体と向き合いました。生理が不快で憂鬱だと感じている人は、ぜひ思い切ってトライしてみてほしいです。

 

ーー今後の夢や目標を教えてください。

トライアスロンの次は、山の中を走ったり、川をカヌーで渡ったり、砂漠を走ったりするアドベンチャーレースなどエクストリームスポーツにも挑戦してみたいです。自然には絶対に勝てない。自然のなかでは自分がちっぽけだと感じる。自然に敬意も払うようになる。この過酷な環境のなかで、自分は生かされているんだとあらためて教えられるんです。こんな自然との対話が好きなんです。

大自然のなかでヨガをするヨガインストラクター新倉美代子さん

プロフィール

ヨガインストラクター 新倉美代子(にいくらみよこ)さん

幼い頃から神や自然や心理学に興味をもつ。大学では社会心理学を専攻。出産後よりヨガを始める。渡米してハタヨガのトレーニングを受ける。アンダーザライトヨガスクールにてヨガアライアンスRYT500の資格を取得。インストラクターや一般の方、シニアやアスリートなどに、Mi-Yoga Studio、UTL、病院などで指導、イベントなどで、ヨガクラスを提供している。Instagram

 

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